2019年07月

2019年07月31日

今日は日本競馬界の大きな損失に、遅い時間になってしまいましたが思わずブログを書かずにはいられませんでした。

昨日7/30、社台スタリオンステーションから種牡馬ディープインパクトが亡くなったと発表されました。17歳でした。
今年に入り頸部の痛みを発症したため、大事を取って種付けを中止し、回復に向け療養中だった矢先の出来事でした。。。
今月28日にはその頸部の手術を受け、無事成功したとのことでしたが、翌29日午前には起き上がることができない状態に。
そして、昨30日のレントゲン検査で頚椎の骨折が見つかり回復の目処が立たなかったため、安楽死の処分が取られたとのことです。
早すぎるよなぁ……合掌。

ディープインパクトはデビューから連戦連勝、6戦目の菊花賞でシンボリルドルフ以来21年ぶり2頭目の無敗でのクラシック三冠を達成し、GⅠは歴代最多体調タイの7勝を挙げました。
また現役時代は武豊騎手とのコンビで、爆発的な人気を誇っていました。
一般メディアでも多く取り上げられ、古くはハイセイコーやオグリキャップと並んで、競馬を見たことがない人でも名前を知っている馬の1頭だと思います。
とにかく毎回届かないと思うような位置から、見る者に衝撃を与える「跳ぶ」と言われた末脚で差し切る姿は、まさに英雄の如し…でしたね。

種牡馬入り後は、初年度産駒のマルセリーナが2011年の桜花賞に勝利したのを皮切りに、これまで海外・障害も含めこれまでに44頭ものGⅠ馬を輩出。
産駒デビュー3年目の2012年から昨年まで、7年連続で不動のリーディングサイアーとして君臨してきました。

中でも産駒の3歳戦での強さは特筆もの。
桜花賞は先程名前が出たマルセリーナから4年連続で産駒が勝利し合計5勝。
そして、日本ダービーでは2年目の産駒・ディープブリランテから翌年のキズナ、マカヒキ、ワグネリアン、そして今年のダービー馬ロジャーバローズとこちらも5勝を記録。
他にも皐月賞・オークスも勝ち馬も複数頭輩出し、3歳クラシックはディープのためにある…POGではディープ産駒のアタリを選べなければ勝てない、という状況でもありました。

競馬好きな方の中でも、ディープに思い入れのある方は星の数ほどいらっしゃるかも知れませんが、自分もこれまで見た競走馬の中ではダントツに1番好きで、思い入れも非常に大きな馬でした…。
2005年の日本ダービー、大混雑の中ゴール目の前のスタンド席でレースを観戦できたのはもう懐かしい思い出です。
自分が馬券も熱心に買って、今よりも競馬にのめり込んでいた時期に現れた名馬だった、というタイミングもありましたね。

また、自分は十年以上前にたった1度だけ北海道に旅行したことがあるのですが、それは社台スタリオンステーションに種牡馬入りしたばかりのディープに会いに行くことが目的でした(遠い目)。
まぁ、一般的なバカンスでの旅行ではなく、ひたすら馬巡りの旅でしたね(笑)。
ただ、社台スタリオンステーションに繋養されている種牡馬は、見学時間に放牧地に出てきた馬を見ることができるのですが、その日にどの馬が出てくるかは決まっていません。
そんな中、自分は幸運にも行った日にディープインパクトを見学できました。これは「僥倖」でしたね~。。。
近年は見学不可になっていたディープを、あの時間近に見ることができたのは本当に良かったです…。

当ブログに関しても、振り返ってみるとディープの存在があったから始めた部分があるんですよね。。。
POGを始めるにあたりまず考えたのは、素人の安直な考え(苦笑)ながらも、「ディープ産駒のアタリを選べなければ勝てないんじゃね?」ということでした。
ただ、ディープ産駒を選ぶにしても何を基準にすればいいのか??は、最初に立ちはだかった壁でした。
そこで始めたのが、前々から興味があった血統を自分なりに調べてみる、ということだったんですよね。

数あるサンデーサイレンス産駒の中でも、なぜディープはあれほど突出した能力を発揮したのか?
Halo≒Sir Ivorってどういうこと?
祖母BurghclereのHyperionとFair Trialのクロスって何なんだ?
ディープとニックスなのは母父Storm Cat…Alzaoと脈絡!?…etc。
このところ、POGでそれなりに結果を出せているのは自分なりにディープから血統に興味を持ったからかな、なんて思ったりします。
もちろん、アドミラブルなどディープの子供たちにはお世話になっていますしね。GⅠ馬を選べていないのは悔しい限りですが(苦笑)。

また、思えば一口馬主を始めたのは、ディープインパクトの子供を持ちたい!!と思ったのがキッカケになってるんですよね。
それも、今のところまだ1勝馬ですがピボットポイント君を所有することができ、ひとまずの目標は達成しました。

しかし、、、ディープは死ぬには早すぎる…ッ!!と思うのは自分だけではないハズ。
まぁ、人間で言えばおよそ(17-3)×3+17=59歳、さすがに高齢の域にはなってきていましたがまだまだ種付けはできる年齢。
古い話で自分も本でしか読んだことはないですが、アイドルホース・ハイセイコーを輩出した「性豪」種牡馬チャイナロック(スプリント重賞5勝のシーイズトウショウの血統表5代目に名前が見えます)なんかは29歳※人間の年齢で言うと95歳!?!?まで種付けしていたらしいですからね。。。

父サンデーサイレンスも、まだこれから、という時に16歳で亡くなりましたが、父と近い年齢で駆け抜けるように逝ってしまいました。
某アニメよろしく、「嘘だと言ってよディープ」と叫びたくもありますが…とにかく今は冥福を祈りたいと思います。
天国の競馬場で、JRAのCMのような夢のレースでシンボリルドルフたちと走っているのかなぁ。。。


さて、ディープの子供たちは来年産まれる数少ない産駒がラストクロップということになってしまいました。
ディープの死は返す返す、本当に本当にガチのマジで悲しいですが、、、これから先も競馬は続いていきます。
そしてまだ先ではありますが、2023年の2歳戦からはディープ産駒もキンカメ産駒もいない…新たな種牡馬達による戦いが繰り広げられます。
果たしてサンデー系の天下は続くのか?キンカメ系がリーディングの座を奪取するのか?それともそれ以外の系統の種牡馬が覇権を握るのか!?
日本のサラブレッドの生産とPOGにおいても、ディープの死が大きな転換点になるのは間違いなさそうです。


2019年07月21日

やや期間が空いてしまいましたが、まずは生きていますよ…ということで7月一発目の更新です。

その間もセレクトセールの大盛況キングカメハメハの種牡馬引退などといったニュースがありました。
キンカメ産駒がいなくなり、ディープも体調を見ながらの種付けで産駒頭数は減るでしょうが、それでもブランドと化したノーザンファーム生産馬が今後も続々と1億円以上の高額馬を出し続けそうな勢いですね。

さて、今日はやや遅くなってしまいましたが今期の身内POG指名馬レビューを始めます。
初回は管理人ことblood_freamの指名馬を紹介していきますよ!!


1位.サンクテュエール(ヒルダズパッションの2017)
2位.ルナシオン(ピラミマの2017)
3位.エカテリンブルク(ファイナルスコアの2017)
4位.クロミナンス(イリュミナンスの2017)
5位.シャドウブロッサム(ヒアトゥウィンの2017)
6位.ギルデットミラー(タイタンクイーンの2017)
7位.サトノゴールド(マイジェンの2017)
8位.ストーンリッジ(クロウキャニオンの2017)
9位.アルファウェーブ(Wavebandの2017)
10位.ダノンアレー(シスタリーラヴの2017)


1位指名はサンクテュエール(牝)。
父はディープインパクト、母ヒルダズパッション(父Canadian Frontier)。
生産はノーザンファーム、馬主はキャロットファーム、美浦・藤沢和雄厩舎所属。

この馬は、M-Kouさん主催POGでも1位指名した期待馬です。
プロフィールや配合については散々書いていますが、全兄ジークカイザーとヴェルテアシャフトを指名していて、もうここまで来ると半分意地の指名かも(笑)。
全兄2頭は日本で条件戦を走っていますが、母と半兄Yoshida(父ハーツクライ)は米GⅠ勝ち馬です。

血統はNorthern Dancer≒Icecapadeの5×6・5・5クロス、Alzao≒El Pradoの3×3相似クロス持ち。
母はMr.Prospector、Seattle Slew、Nureyev≒Sadler's Wellsの相似クロス持ちでエルコンドルパサーと似た血統構成ですから、血統の3/4はGⅠエリザベス女王杯勝ちのマリアライトと似ています。
また、母がGone West、Northern Dancer+Sir Ivor、Nureyev持ちと言う点はGⅠ阪神JF勝ちのショウナンアデラと共通。
いずれも、ディープ牝馬で結果が出ている血統構成と似ているというのがキーポイントかと思います。
全兄2頭は新馬勝ちを果たすもブレイクしていませんが、牝馬に替わって再度期待、というところです。
現在は8月の新潟新馬戦を目標に調整中。
まずは順調に行って欲しいですね。

2位指名はルナシオン(牝)。
父はディープインパクト、母ピラミマ(父Unbridled's Song)。
生産はノーザンファーム、馬主はシルクレーシング、美浦・藤沢和雄厩舎所属。

実は、この馬の前に2位指名したのはハーツクライ牡馬のワーケア(チェリーコレクトの2017)だったんですが…見事抽選で敗北し、気が動転して(笑)なぜか当初は取る予定の無かった本馬を指名。。。
うーん、この馬もいい馬なんですがなぜ取る予定がなかった馬をこんなに高い順位で指名しているのか…?
あまつさえ1,2位が牝馬(しかも両馬とも藤沢和雄厩舎)になっているし。。
あの時の精神状態は自分でもワケが分かりません(笑)。

ま、それは置いておいて本馬のプロフィールを。
母は現役時2戦0勝。
ただ、祖母キャリアコレクションは米国でソレントS、ランダルースSとダート短距離GⅡを2勝し、GⅠで2着が2回あります。
また、特筆すべきは母の仔出しの良さ。
1歳年上のピラミマの2016以外は全馬がJRAで2勝以上を挙げており、中でも半兄スワーヴリチャード(父ハーツクライ)はGⅠ大阪杯ほか重賞4勝を挙げています。
全姉ルナステラは晩成型で先日2勝をあげたばかりという状況ですが、その姉を超えられるか。

配合ですが、5代アウトクロスですね。
ただ、母父の父Unbridledは今やディープとニックスといっていいでしょう。
そのUnbridledはDr. FagerにIn Reality、Busanda≒Better Selfなど強力な米パワーを伝える血で、ディープの非力さをカバーしてくれます。

また、本馬同様に母父Unbridled's Songのディープ産駒もダノンプラチナがGⅠ朝日杯FSに勝利しています。
ダノンプラチナと本馬は母母父General Meeting、3代母父がNever Bend系というところまで共通していますから、3/4以上が同血になります。
General Meetingは父が柔らかさを伝えるSeattle Slewですが、母父がAlydar、母母父がNijinskyですからこれまたパワーを伝える血で、やはりディープの非力さをカバーしてくれるはずです。
スタミナを補強する血はあまりありませんが、中距離レースの少ない牝馬路線ならマイル向き血統でも問題はないでしょうね。
現在はまだNF天栄で育成中ですが、秋の東京開催デビューをめざしているようです。

3位指名はエカテリンブルク(牡)。
父はブラックタイド、母ファイナルスコア(父Dylan Thomas)。
生産はノーザンファーム、馬主は吉田勝己(社台GO)。栗東・友道康夫厩舎所属。

この馬も当初3位という巡目では指名する予定のなかった馬なんですが、ワーケアショックで指名してしまった気が…。
ちなみに本馬は、今年何頭かいる馬主が吉田勝己さん名義に変わったうちの1頭ですね(その経緯は当事者ではないので、ここでは割愛します)。。。
ただ、昨年のセレクトセール1歳セッションでは税込1億5120万円で落札という高評価を得ています。
今年はブラックタイド産駒の血統レベルが上がっており、この馬もノーザンファーム産で母馬が海外の重賞勝ち馬になります。

その母はイタリアで6戦5勝、GⅠリディアテシオ賞とGⅡイタリアオークスに勝利。
同血の半姉ノーブルスコア(父ディープインパクト)は、今年のリステッド競争紅梅S・エルフィンS・GⅢチューリップ賞を連続3着しGⅠ桜花賞に出走しました(17着)。
姉は420kg前半~440kgで小柄でしたが、馬格があればもっと上を目指せたかもしれません。

血統はNorthern Dancer5×5・6・7・6クロス持ち。
Northern Dancerの血の中でも父の代表産駒キタサンブラックが持つLyphardクロス(4×6)に相性の良いDanzig、Alzaoと脈絡するCaerleon持ちというのはポイント。
持続力・パワー・機動力を補強しています。

また母が欧州血統ということで、ブラックタイドの母系(Burghclere)とHyperion・Fair Trialなどが脈絡し、持続力とスタミナを補強しています。
さらに母父がデインヒル産駒ながら凱旋門賞など2000m~2400mのGⅠを勝った長距離タイプのDylan Thomasということを考えても、距離適性は2000m以上ですかね。
むしろスピードが足りない、ということがなければいいんですが…(汗)。

4位指名はクロミナンス(牡)。
父はロードカナロア、母イリュミナンス(父マンハッタンカフェ)。
生産は社台コーポレーション白老ファーム、馬主はサンデーレーシング、美浦・尾関知人厩舎所属。

母の勝ち鞍は1000万下2勝という記録ですが、クイーンCにクイーンSと牝馬GⅢで3着を2回記録しています。
また祖母スキッフルは未勝利も、曾祖母Shoot a Lineは米クラシック2冠馬サンダーガルチと、GⅢ時代のかしわ記念などダート重賞を4勝した〇外馬・バトルラインを産んでいます。
本馬は母の初仔。
今年は谷間の世代?と思いつつも、初年度産駒からアーモンドアイとステルヴィオ、2年目の産駒からサートゥルナーリアを輩出したロードカナロアの産駒は指名せずにはいられませんでした(笑)。

血統はNureyev5×4とNorthern Dancer6・6・5・8×5クロス持ち。
先程名前を挙げたロードカナロア産駒のGⅠ馬3頭と共通する、Nureyev(相似)クロスを保有しています。
母父がサンデー系種牡馬というのも3頭と同様です。
また、ロードカナロア産駒はNorthern Dancerの血が濃くなる傾向がありますが、本馬は母父がマンハッタンカフェですから3/4Northern Dancer・1/4異系という血統構成になっているのがポイントでしょう。

また、母母父は祖父キングカメハメハとは相性の良いトニービン。ナスペリオン血脈であるHornbeamクロスが発生しています。
ナスペリオン血脈は、クロスが発生しているNureyevの母・Specialもそうであり、いわゆるナタの斬れ味を持つ末脚を増幅してくれるはずです。
母は1800m以上のレースでの好走経験はありませんが、母父が長距離GⅠ2勝のマンカフェであり、血統構成からはただの短距離型のロードカナロア産駒にはならないんじゃないか…と思っています。

6月に一旦入厩してゲート試験合格後、現在はNF天栄で再調整中。
新潟開催後半でのデビューが予定されているそうで、まずは順調に…というところを願いたいですね。

5位指名はシャドウブロッサム(牝)。
父はディープインパクト、母ヒアトゥウィン(父Roi Normand)。
生産は下河辺牧場、馬主は飯塚知一氏、栗東・藤岡健一厩舎所属。

母は南アフリカGⅠを2勝、全姉は2年前の身内POG指名馬でGⅡフローラSを勝ったサトノワルキューレ。
昨年のドラフトでは全兄サトノバリオスを指名できませんでしたが、2戦して怪我で離脱し未勝利…という現状を鑑みると牝馬血統なのかも?という思いがあります。

この馬もサンクテュエール同様、M-Kouさん主催POGでも指名しており自分的にはけっこうな期待馬ですね。
血統はサトノワルキューレのレビューで書いていますが、Lyphard4×5、Northern Dancer5×6・6クロス持ち。
母母父Falcon JetはLyphard×HabitatにAureole(Hyperion×Donatello)持ちで、ディープインパクトの母ウインドインハーヘアと脈絡しますね。
ちなみにFalcon Jetの父Ghadeerは阪神JF勝ちのダノンファンタジーも持つ血です。

ダノンファンタジーの血統的な共通点という意味では、母父が系統こそ違うものの主流血統の薄い異系血脈の馬で、1/4異系血統となっているのもミソ。
LyphardとNorthern Dancerのクロスでパワーと持続力を補強し、軽いスピードのある異系血統を母父に据えているということで、牡馬だとやや軽い血統に思えますが牝馬なら十分かな…、と。

これまでのきょうだいの馬主さんはサトミホースカンパニー(里見治氏)でしたが、本馬は「シャドウ」の冠名でおなじみの飯塚知一氏が馬主に。
個人馬主さんの馬なので情報は入って来にくいですが、まずは順調にデビューしてもらいたいですね。

6位指名はギルデッドミラー(牝)。
父はオルフェーヴル、母タイタンクイーン(父Tiznow)。
生産はノーザンファーム、馬主はシルクレーシング、栗東・松永幹夫厩舎所属。

この馬もM-Kouさん主催POGでも指名しており(ry。
母・曾祖母は未勝利、祖母・4代母I Passも2勝どまりですが、I Passは種牡馬マイニング(母父として秋古馬三冠制覇のゼンノロブロイを輩出)を産みました。
母が海外で産んだ2頭の半姉と、〇外として走っている半兄ストロングタイタンは重賞勝ち馬に。
もう1頭の半兄ミラアイトーンも現在4連勝中でOP鞍馬Sを勝利と、重賞にも手が届きそうです。

血統はNorthern Dancer6・5×6・6・5クロス持ち。
母父Tiznowは米最大のGⅠ・BCクラシック連覇の名馬で、3代始祖Godolphin Arabianから絶滅寸前ながらも細々と伸びる、貴重なMan o' War直系の血の持ち主。
父オルフェーヴルの母父メジロマックイーンは、これまた絶滅寸前の3代始祖Byerley Turkの直系ですが、母父が競争成績は優秀も父として優秀な産駒を残せない→でも、母父としては父系の能力を底上げするというパターンは多いですね。。。
ま、オルフェーヴルがノーザンテーストの血の影響が強いパワー型なので、自己主張の強くないTiznowが母父というのは好印象かと思います。

母母父はオルフェーヴルと相性のいいMr.Prospector直仔のSeeking the Gold。
ここでスピードの底上げがなされていますね。
一方、祖母EnsnareはBuckpasser3×3と強烈に米パワーを増幅する血統構成になっていますから、これで必要以上に米パワーを底上げしてムキムキにならなければいいなぁ…。

管理するのは牝馬マイスターの松永幹夫師で、オルフェーヴル牝馬もラッキーライラックで実績があるのでそこに期待ですかね。。
本馬はすでに、先週7/13の中京芝1600m新馬戦で牡馬相手に最速上りでの勝利を収めてくれました。
オルフェーヴル産駒特有の気性難が松永幹夫師のソフト仕上げで顔を覗かせなければ、上のクラスでも好走できると期待しています!

7位指名はサトノゴールド(牡)。
父は新種牡馬ゴールドシップ、母マイジェン(父Fusaichi Pegasus)。
生産は社台ファーム、馬主はサトミホースカンパニー、栗東・須貝尚介厩舎所属。

この馬もM-Kouさん主催POGでも指名しており(ry。
母は米GⅡギャラントブルームHの勝ち馬ですが、4頭のきょうだいでJRAで勝利をあげた馬はいないということで、ややギャンブル指名だった面はありますね。
それでも、おじのCaravaggio(父Scat Daddy)はコモンウェルスC、フィーニクスSと欧州短距離GⅠを2勝していますから母系のスピードは高いものがあります。
また、きょうだいの父は1頭がDanzig系ハードスパン、3頭は柔らかさが特徴のディープインパクトですから、本馬は配合方針が異なっており成績は一変する可能性があるんじゃないかと。。。

血統は、Halo4×5クロス持ち。
父ゴールドシップは、血統的にはその父(本馬の祖母)がステイゴールド、母父メジロマックイーン、ノーザンテースト≒The Minstrelクロス持ち(オルフェはノーザンテーストクロス)という点で共通項があります。
またどちらの競争成績も長距離戦を得意にした点が共通。
そう考えると、まず補給すべきは軽いスピードなのは間違いないハズ。
で、オルフェーヴル産駒の代表馬と同様、母父にMr.Prospector系Fusaichi Pegasusの本馬は悪くないはず、と。。
またHaloクロスで素軽さを出すのも、いいんじゃないかと。

一方祖母Mekko Hokteは、Northern DancerもRaise a Nativeの血も持たずNasrullah系の血も薄く2本入るのみ。
むしろThe Axe4×4にIntentionally4×4、Rough'n Tumble4×5と強力に異系の米パワースピードを増幅。
そこからGreat Above≒In Reality2×3、Holy Bull≒Relaunchの1×2と異系の血でトンデモないクロスが発生しています。
これらの血が父ゴールドシップに足りない早熟性と米パワースピードを補強してくれれば面白いことになるんじゃないかな、というのが見立てでした。

本馬はすでに、先週7/14の函館芝1800m新馬戦で武豊騎手を背に勝ってくれました。
少頭数、調査はわずか…という状況ではありますが、最速上りでの勝利ということでここからさらに成長と上積みがあればさらに上のクラスでも戦え…ると期待したいですね。

8位指名はストーンリッジ(牡)。
父はディープインパクト、母クロウキャニオン(父フレンチデピュティ)。
生産はノーザンファーム、馬主は金子真人HD、栗東・藤原英昭厩舎所属。

母は現役時代1勝のみも、祖母はマイルGⅢ2勝。
それでも母は繁殖入りしてからその真価を発揮し、本馬のきょうだいは全馬JRAで勝ち上がり。
全兄はボレアスがGⅢレパードS勝ち、マウントシャスタがGⅢ毎日杯2着、カミノタサハラがGⅡ弥生賞勝ち、そしてかつてのPOG指名馬ベルキャニオンもGⅢ共同通信杯2着。。。
母のポテンシャルは今さら言わずもがな、ですね。

そんな優秀なきょうだいを持つため、この血統はすでに本ブログでも何回も取り上げさせてもらっていますから、簡潔に。
5代内ではNorthern Dancer5×5・5クロス持ち。
持っているNorthern Dancerの血は、母父がディープとニックスのフレンチデピュティに、これまた相性の良いCaerleon。
どちらの血もAlzaoと脈絡することでディープのパワーを補強しながら末脚の斬れを増幅してくれます。

他にもディープと好相性の血が多く、母系に入ってパワーを補強してくれるDamascusはキズナ、サトノラーゼン、ゼーヴィントなどが持つ血。
Vaguely NobleはHyperion、Donatello、Feolaの血がBurghclereと脈絡してスタミナ・持続力を強化。トーセンラー・スピルバーグ兄弟にショウナンアデラなどが持っています。
パワーと末脚の斬れ・スタミナと持続力をバランスよく補強した好配合といっていいですね。

母15歳時の産駒で、このところきょうだいがGⅠ戦線で活躍していないこともあり、この順位まで残っていましたがこの馬も近年注目を浴びることが多い「金子馬」。
厩舎内での評価は上々のようですから、ぜひ順調にデビューを迎えてもらいたいです。

9位指名はアルファウェーブ(牡)。
父は海外新種牡馬のGleneagles、母Waveband(父Exceed And Excel)。
生産はAthassel House Stud Ltd、馬主は吉田勝己(社台GO)、美浦・藤沢和雄厩舎所属。

母は海外27戦4勝、英リステッド競争のクリーヴズSに勝っています。
また、おじはGⅠドバイゴールデンシャヒーンに勝利したMuarrabです。
きょうだいは5頭中3頭が勝ち上がっていますが、大きなレースで実績を残した馬はいません。

父Gleneaglesは2歳時に愛GⅠナショナルSに勝利し、カルティエ賞最優秀2歳牡馬に選出されています。
明け3歳になってからは英愛2000ギニー・セントジェームスパレスSと3歳マイルGⅠを3連勝。
キャリア最終戦のブリーダーズCクラシックは距離と初ダートに泣き最下位8着に終わったものの、キャリアを通じて優秀なスピードを見せました。

父の全姉にはGⅠ愛1000ギニー勝ちのMarvellous、全妹にはモイグレアスタッドS・ジャンリュックラガルデール賞とGⅠ2勝のハッピリーがいます。
さらにその母You'resothrillingはGⅠ5連勝を果たし「アイアンホース」と呼ばれたGiant's Causewayの全妹と、非常に優秀な母系の出身です。

血統はNorthern Dancer4・5×5・5・5クロスとSadler's Wells≒Nureyevの3×4相似クロス持ち。
さらに祖父Galileoと母母父WolfhoundがSadler's Wells≒Nureyev、Buckpasser、Princequilloを通じて脈絡する近親配合です。
父系祖父がGalileo、母父がデインヒルですからFrankelなどと同様、昨今欧州で大ブームのニックス配合です。
Galileo×母父Exceed And Excelという配合からは、今年の英ダービー馬であるAnthony Van Dyckが出ていますよ。

Northern Dancerコテコテの血統、欧州向けの配合、サンデーの血が入っていない…と言う点はありますが、父と母系のスピードを考えれば、Galileo系の本馬もそれなりに戦えてもいいんじゃないでしょうか。
来週の札幌芝1500m戦でデビュー予定とのことで、まずは無事に走ってもらいたいですね。

10位指名はダノンアレー(牡)。
父はディープインパクト、母シスタリーラヴ(父Bellamy Road)。
生産は矢野牧場、馬主はダノックス、栗東・安田隆行厩舎所属。

毎年、身内POGは重複なしの15名程度のドラフトというところで、10位になると当初取りたかった馬はほとんど獲られているのがパターン。
リストに残った馬の中から最後の1頭をあーでもないこーでもないと考えるのですが、そんな中ここ3年はモンドキャンノ(GⅡ京王杯2歳S)、サトノワルキューレ(GⅡフローラS)、そして身内POG最大の活躍馬アドマイヤマーズ(GⅠNHKマイルC・朝日杯FS、GⅡデイリー杯2歳S)と3年連続で重賞勝ち馬が出てくれています。
本馬もそのいいジンクスを継続してほしいところです!

母は米GⅢダブルドッグデアS、オンタリオメイトロンSの勝ち馬。
2017年セレクトセール当歳馬セッションで1億800万円で落札されました。
全姉オーキッドテソーロは初仔で410kg程度の馬体ということもあり現在未勝利ですが、牡馬に替わり馬体が大きく出たことで成績向上はあっておかしくないと考えています。

血統はNorthern Dancer5×6・4クロス持ちです。
母はNorthern DancerとTraffic Judgeのクロスを通したBellamy RoadとDixieland Bandの相似配合で、パワーと持続力を強化。
しなやかだが非力なディープとの相性は良いハズです。
また母父父祖のChief's CrownはAlzaoと脈絡しますから、斬れる末脚を強化してくれるはず。
他にも母系にはIn Reality、Damascus、Buckpasserといった異系血脈があり、米パワーを増幅します。
米国血統メインの母ですが、Traffic Judgeのクロスを持っているなど意外にHyperionの血が重ねられていて、持続力とスタミナもほどよく強化できています。

ひだかの矢野牧場生産馬ながら、ノーザンファーム育成ということで今年のダービー1,2着馬含め最近注目のパターンのプロフィールを持つ同馬。
一旦ゲート試験に受かった後は放牧されており、まだデビュー予定等はでていませんが年内にはデビューしてもらいたいですね。


2位予定のワーケア、5位予定のサクセッション(アディクティドの2017)を共に外し、なかなか予定通りいかなかった今年のドラフト。
手応え的には60点、といった感じであまり自信がなかったりします(笑)。
昨年は日刊競馬POGでダノンファンタジー、身内POGでアドマイヤマーズ君を指名と他に参加したM-Kouさん主催POGにはGⅠ馬がいないというねじれ現象が発生。。。
今年もM-Kouさん主催POGと身内POGの指名馬に違う馬が出ていて、またしてもねじれ現象が発生しそうな予感はしていますがとりあえず重賞勝ち馬の指名は継続していければなぁ…というのが切実な思いです。

さて、最後に管理人ことblood_freamが血統などから、自分の指名馬の中で最も賞金を多く獲得するであろう馬を予想します!
まぁ、ここは惚れた弱みと言うか今度こその思いも込めてサンクテュエールに期待します!
今年の指名馬の中では、予定通り指名できたこともあり期待は高いです。
まずは新潟新馬戦の走りに注目ですね。