2018年05月

2018年05月25日

すでに多くの方がご存知かと思いますが、東京競馬場でオークスが行われていた5/20、北海道からはまたしても名馬の訃報が届きました。
「世紀末覇王」と呼ばれ、世界の獲得賞金王にも君臨したテイエムオペラオーが、22歳でこの世を去った
とJRAから発表があったのです。

テイエムオペラオーは3歳時、皐月賞を4連勝で制し、当時まだ若手だった鞍上の和田騎手とともに一躍GⅠ馬にのし上がりました。
※年齢表記は現在のものに合わせています。

でも、クラシック3冠はダービーが2冠牝馬ベガの息子アドマイヤベガ、菊花賞はサッカーボーイ産駒の素質馬ナリタトップロードに譲る結果。
秋は勝ち切れず、3歳時はあくまで堅実駆けする実力馬の中の1頭という扱いでした。

彼が覚醒したのは明け4歳となった2000年。
この年オペラオーは、
始動戦となったGⅡ京都記念を皮切りに、阪神大賞典・天皇賞(春)・宝塚記念・京都大賞典・天皇賞(秋)・ジャパンカップ・有馬記念と破竹の8連勝
を成し遂げました。

特に圧巻だったのはこの年最後のレースとなった有馬記念
1番人気のオペラオーは道中執拗なマークにあって進路を塞がれ、4コーナーでも馬群の後方と直線の短い中山では絶望的な状況…。
そんな中、和田騎手とオペラオーは敢然と馬群に突っ込むとライバルたちの間を切り裂くように伸び、メイショウドトウを差し切り見事優勝しました。
正直、有馬記念であんな風に馬群に突っ込んで、狭いスペースをこじ開け怯まず差し切った競馬は記憶にないっすよ。
着差以上にオペラオーの強さ、凄さを感じさせる1戦でしたね。

・レース映像

ただ、オペラオーと言えば、成績の割にあまり人気のない馬でもありました。
彼のGⅠ戦での着差は僅差が多く、強いのはわかるけど勝ちっぷりが非常に地味。
4歳以降はナリタトップロードが「勝ち切れないけど憎めない」キャラとして人気が出たのに対し、オペラオーには
「憎たらしいほど強い馬」
というイメージが付いてましたね。

当時は他にも勝ち切れないキャラのステイゴールドがいましたし、判官びいきが好きな日本人にとって、オペラオーは「敵役」として評価される条件が整ってしまっていた気がします。。

とは言っても、JRA・GⅠ7勝、JRA芝重賞12勝は最多タイ、年間無敗で古馬GⅠ5勝のグランドスラム達成は唯1頭です。
また、獲得賞金18億3518万9000円は昨年アロゲートに抜かれるまで15年以上の世界レコードでした。

オペラハウス×Blushing Groomという欧州向きの血統でスピードを産駒に伝えられなかったこと、社台SSに繋養されず良血牝馬に種付けできなかったことで平地重賞勝ち馬は送れていませんが、その偉業は決して色あせないものかと思います。

しかし、奇しくも先日有馬記念で鎬を削った1歳年上のスペシャルウィークが23歳でこの世を去ったばかり。
自分が競馬を見始めた頃にターフで躍動していた馬達が亡くなったというのを聞くと年月の流れを感じちゃいますね~。。


追悼記事が長くなっちゃいましたが、、、今日の本題である来期POG本最後のレビュー・POGの達人 - 通称「赤本」編に行きたいと思います。

POGの達人(赤本)2018-2019

POG本でも最も古くから出版されている赤本ですが、何と今年は赤い本のスタイルになって20周年とのこと。
おめでとうございます。(須田鷹雄さんは全然存じ上げませんが(笑))
(*'∇')/゚・:*【祝】*:・゚\('∇'*)
正直、この本の存在が今のPOG人気の一端を担ったんじゃないでしょうか。

そんな赤本の今年のカラーグラビア、牡牝のトップ1はどちらもディープインパクト産駒!
牡馬はサトノソロモン(イルーシヴウェーヴの2016)
牝馬はシェーングランツ(スタセリタの2016)
まぁこの2頭は超良血馬でプロフィールも申し分ないですから、扱いが大きいのも当然ですね。

以降の大きめカラーグラビアですが、今年捲土重来を期すディープインパクトとキングカメハメハの人気種牡馬2頭の産駒がドドーンと紹介。
そしてそのあとは、今年初年度産駒からGⅠ馬を出しブレークしたと言ってもよいロードカナロア産駒とオルフェーヴル産駒達が紹介されていました。
オークスでアーモンドアイが2冠を達成しましたし、オルフェーヴルも産駒エポカドーロがダービーで二冠制覇に挑みます。
来年はロードカナロア産駒とオルフェーヴル産駒のPOG本での扱いがさらに大きくなるんじゃないか?って気がします。

カラーグラビアと言えば、残念だったのが海外2歳トレーニングセール出身馬の写真が載っていないこと(昨年の赤本から)です。
ただ、これは赤本自体の出版が早まったのに海外2歳トレーニングセールの時期は全体に後ろ倒しになったというやむを得ない事情はあるのですが。。。

追加コンテンツで、海外セール出身馬の写真とプロフィール一覧が載ったものがあれば、買うんだけどなぁ…。

さすがに英語で書かれたセールのホームページにアクセスして、結果一覧のエクセルをダウンロードして、日本人が購買した(らしき)馬を見つけて…って、ハードルがなかなか高いですからね(笑)。
ま、英語の情報をまとめるライターさんの負担もけっこうなものでしょうが…(笑)。


そして赤本といえば何と言っても、皆さんお楽しみ(?)の、

「イケてなかった馬列伝」

のコーナー!

今年のトップはシンハラージャ!!
母が、POG期間の重賞勝ち馬2頭を送る名牝シンハリーズでこの成績とは…やっぱり競馬は難しい(笑)。
ただ、シンハラージャは牡馬で昨年この時期の馬体重が420kg台だったので、個人的には地雷臭をかんじてました。。。

イケてなかった牡馬部門がシンハラージャなら、牝馬部門はプリメラビスタ!!
この馬は母がレジェンド級の超名牝ビワハイジなんですよね。
とは言え、こちらは母が22歳と高齢の産駒で馬体も小さかったため、泣く泣く回避された方もいるのでは?

ちなみに、両馬とも父はオルフェーヴル。
牡牝のGⅠ馬とイケてなかった牡牝トップを出すとはヤベぇな、オルフェーヴル(笑)。
人間の思い通りにはならないぞってところを、ここでも発揮するのか(笑)。

とりあえず両馬の指名者の方、ご愁傷様です(哀)。
ま、コーナーの最後に載っていた須田さん個人の反省馬・ウィキッドアイズを4位で指名している自分も笑っている場合じゃないよって感じですけどね、Orz。。。


最後に、かつて「誌上ドラフト」だった赤本ライターさんたちの指名馬コーナーは昨年リニューアルされ「テーマ別オススメ10頭コーナー」となっています。
それぞれ、自分の得意分野(関東馬/関西馬、社台F生産馬/ノーザンF生産馬…etc)でオススメの10頭を紹介するというもの。
重複して名前が出ている馬はあまりいないので、ここでは血統ブログらしくどの種牡馬の産駒が多くオススメされているのか、の統計を取ってみました。

結果、
ディープインパクト産駒が30頭オススメと2位に大差をつけて圧勝!(笑)

2位ロードカナロアのおススメが11頭ですから、その差約3倍…。
とはいえ、ロードカナロアは新種牡馬デビューした年度で2位というオススメされ方ですから、ライターさん達からも期待を持たれていることが伺えます。やっぱりアーモンドアイの衝撃はデカかったな。。
以下はオルフェーヴル6頭、キングカメハメハとジャスタウェイが5頭、ハーツクライが4頭と続きました。
詳細な各馬のコメント等は赤本を手に取ってもらうとして、赤本レビューはこんなところとさせてもらいます。

そして、、、ついに
今週日曜日は身内POGのドラフト会議!

先週はM-Kouさん主催POGに指名馬リストを提出しましたが、身内POGは重複指名なしの14人による素質馬達の奪い合い(!)ということで、現在改めて指名馬の選定とリスト作成中。
なにせ、状況によっては途中で指名する馬がいなくなる「リスト切れ」が発生してしまいますからね。。。

おそらくこのブログを読まれている方たちも、多くが週末にPOGのドラフトを控えられてるんじゃないでしょうか。
なにせ、ここ1ヶ月のアクセス数はブログ復帰したここ数ヶ月では見なかった数字に、右肩上がりで登っていっていますから(笑)。
みなさん、悔いのないドラフトになるように頑張りましょう!!



2018年05月19日

今週、よくニュースで取り上げられていた話題といえば、関西学院大学(以下、関学大)対日本大学(日大)のアメリカンフットボールの試合での、日大選手による悪質タックル問題ですね。
事件のVTRは動画サイト等は確認することができるのですが、プレーが終わって無防備なところに………いや~、これはヒドいプレーですよ。。。

プレー動画:(問題のシーンは動画の0:07頃(右上)と0:16頃)

競馬で例えれば、ゴールに入線した後で故意に他馬にぶつけに行って落馬させるようなものですからね!
さすがにそんなことする騎手はいないでしょうが(笑)、まぁ実際にあったとしたら長期間の騎乗停止はもちろん、下手すれば騎手引退なんてことになってもおかしくないと思いますよ!?
日大側は「『厳しさを求める』指導者の指導と選手との受け取り方に乖離があった」との見解を示していますが、これは厳しいプレーじゃなく反則で壊しにいくプレーでしょ。。
いくらなんでも選手がそんな受け取り方をするんでしょうか???

事件が起こったのは5/6の日曜日。
競馬界ではNHKマイルCで藤岡佑介騎手がGⅠ初制覇を飾ったことが話題になった日ですが…。もう2週間も前のことなんですよね。
世間的にも事件の経緯は明らかになっていないという雰囲気ですが、まだ一向に収束する気配がないのがどうしようもないというか…。

関学大が送付した抗議文に対する、日大側からの回答書があったのが5/15。
ただ、関学大側はこの回答に疑念と不満があるとして記者会見を開いていました。
また現在のところ、日大側はホームページで「通り一辺倒」な感じの謝罪を出しているのみ。
ようやく今日、日大アメフト部の監督と部長が関学大の関係者に直接謝罪されたとのことです…が、果たしてその中で事件についてどれだけ語られたのかは疑問という気がします。

日大アメフト部も現在内部がゴタゴタしているという話も聞こえてきているようですが、可哀そうなのは選手とその他の学生達じゃないでしょうか。

※追記:関学大の関係者に謝罪後、報道陣の取材に答えた日大アメフト部の内田監督は、自分の責任を認め監督辞任を発表されました。

競馬でもラフプレーはあります。もちろん、馬の癖で故意ではなくヨレてしまったりといったこともありますが。。。
ただ、中には狭い隙間を縫うイン突きや直線での斜行、道中のヒジ打ち(笑)など、結構危険なプレーも見受けられますよね。
関西のH騎手やF騎手にD騎手、関東のK騎手あたりが制裁が多いことで有名でしょうか…(笑)。
騎手にとって勝利を目指すのは当然で、レース中は一瞬の判断が必要になる難しい場面も多いでしょう。
それでも、今はGⅠシーズン真っ盛りですし、騎手の皆さんには後味の悪くなる騎乗ではなく、クリーンな騎乗を心がけて頂きたいところです。

さて、本日はPOG2018-2019のドラフトも間近に迫ってきているということで、主要種牡馬の注目馬レビュー第3弾として、ハーツクライ産駒をピックアップしていきます。

ハーツクライ自身は晩成の中長距離馬で、その特徴は産駒にも受け継がれることが多いです。
産駒の稼ぎ頭シュヴァルグランは重賞初制覇が4歳春の阪神大賞典、GⅠ制覇が5歳秋のジャパンカップ。
獲得賞金2位のジャスタウェイは重賞初制覇こそ3歳春のアーリントンCですが、本格化しGⅠを勝ったのは4歳秋の天皇賞・秋でした。

また、ハーツクライ産駒のPOG指名は非常に難しいというのが個人的な感想。
ライバルのディープインパクト産駒と比べ晩成傾向が嫌われるのか、あまりPOGドラフトで人気しない傾向はありますが、それでもなかなか人気馬が走ってくれない印象。
前評判が高くPOG期間も走った馬というと、スワーヴリチャードとリスグラシューの2頭かと思いますが、両馬とも期間中GⅠは勝っていません。
期間中にGⅠを勝利したヌーヴォレコルトワンアンドオンリータイムフライヤーを指名できた方は、かなりレアなんじゃないでしょうか。
それでも近年は産駒デビューから8年が経過し、ノーザンファームの生産・育成馬にも「アタリ」が出てきていますから、比較的指名へのハードルは低くなってきている…と思いたい(笑)。

さて、晩成傾向のあるハーツクライ産駒がPOGで活躍するには、血統的にはNorthern Dancerをクロスさせる、または母方に仕上がり早の米国血統がある、というのがポイントですよね。
相性のいい血と言えば、素軽く仕上がり早なMr.Prospector、緩さを引き締めてくれるNureyev・DanzigのNorthern Dancer系、キレ味を補強するHaloクロスやSeattle Slew・Rivermanのナスキロ血脈といった辺りかな。

では以下に、管理人が個人的にピックアップした2016年産のハーツクライ産駒の注目馬を列挙していこうと思います。

・アメリカンウェイク(アナアメリカーナの2016)
  →母は仏GⅠサンタラリ賞3着、祖母Ana Marie(アナマリー)は仏芝重賞2勝、2003年のエリザベス女王杯とジャパンカップに出走
  →ハーツクライ×American Postはリスグラシューと同配合、母Northern Dancer多重クロス、Danzig持ち
  
・カテドラル(アビラの2016)
  →近親に欧州活躍馬多数、半兄ジェベルムーサはGⅢエルムS勝ち
  →母父ロックオブジブラルタルはNorthern Dancerクロス持ち、Danzig持ち
  
・リバーシブルレーン(カウアイレーンの2016)
  →おじにブラックホーク、おばにピンクカメオ、半兄にGⅡ京都新聞杯勝ちのステイフーリッシュ
  →母父キングカメハメハはNorthern Dancer多重クロス持ち
  
・イニティウム(ゴールデンドックエーの2016)
  →母は米GⅠラスヴィルヘネスS勝ち、半兄アルバートドックはGⅢ2勝
  →Nureyev持ち
  
・ダイワダグラス(シーニーンガールの2016)
  →母は米GⅡゴールデンロッドS・GⅢモンマスオークス勝ち、セレクトセールで約1億円で取引
  →母はHis Majesty=Graustarkの5・4×6・5と個性的なクロスの持ち主
  
・スイープセレリタス(スイープトウショウの2016)
  →母はGⅠ3勝の名牝
  →母はMr.Prospector持ち、Northern Dancerクロス持ち
  
・アテンポラル(タンタスエルテの2016)
  →母はチリGⅠアルトゥロLペニャ賞勝ち馬、半兄タンタアレグリアはGⅡAJCC勝ち
  →母はMr.Prospector持ち、Northern Dancer多重クロス持ち
  
・ホウオウサーベル(バランセラの2016)
  →母はEPテイラーSなど海外GⅠ2着3回、半姉ビッシュはGⅢ紫苑S勝ち
  
・ダノングレーター(パレスルーマーの2016)
  →半兄Palace MaliceはGⅠベルモントS、メトロポリタンHなど米重賞を勝利
  →Nureyev持ち
  
・グロリアーナ(ベネンシアドールの2016)
  →名牝フェアリードール一族、半姉デニムアンドルビーはGⅡ2勝、GⅠ2着2回
  →母はMr.Prospector持ち、Northern Dancer多重クロス持ち、Nureyev持ち
  
・バイキングクラップ(マジックストームの2016)
  →半姉ラキシスはGⅠエリザベス女王杯勝ち、半兄サトノアラジンはGⅠ安田勝ち
  →母はMr.Prospector持ち、Northern Dancerクロス持ち
  
・アフランシール(ルシュクルの2016)
  →おじダコールはGⅢ新潟大賞典勝ち、半姉ブランボヌールはGⅢ函館2歳S・キーンランドC勝ち
  →母はMr.Prospector持ち
  
ハーツクライは、2016年に種付け料が500万円→800万円に値上がりした影響?もあったのか産駒数が前年の180頭から131頭と3/4ほどになりました。
それでも、産駒の良血馬度合いは昨年以上?とも思えます。
この世代、ピックアップした馬からも重賞勝ち馬が出ると予想します!
…なんて言いましたが、指名馬の選択については自己責任でお願いします(笑)。

今週末はM-Kouさん主催のPOG指名締め切り、来週は身内POGのドラフト会議と来期の指名馬選びも佳境!
そして今期の身内POGでは指名馬サトノワルキューレがオークスに前売り単勝3番人気で出走します!!
前売り単勝1番人気の桜花賞馬アーモンドアイは末脚のキレが異次元級、前売り単勝2番人気のラッキーライラックも安定感抜群と強い2頭の相手がいますから上位を狙うのは楽ではないですね。
そもそもサトノワルキューレが上位に食い込んでも、身内POGのポイントはすでに上位の2名の方とかなりの差が付いていて、逆転は難しそうなので、気楽にレースを見ようと思います(苦笑)。

次回更新はオークスの結果と、POG赤本のレビューでしょうか。



2018年05月13日

前振りのつもりだったウマ娘の感想が長くなってしまい、個別に一つの記事にしてしまいました(笑)。
今日2回目の更新は木曜日のエントリーの最後で予告した通り、POG青本 2018-2019年度版のレビューをしたいと思います。

2018-2019最強のPOG青本

巻頭は「2歳超有力馬8頭特大馬体写真」
牡馬トップの1頭はサートゥルナーリア(シーザリオの2016)、牝馬牡馬トップの1頭はタンタラス(ブエナビスタの2016)でした。
ちなみに、他の6頭は先日レビューした「丹下日出夫と鈴木淑子 POGの王道」(黄本)の巻頭グラビア10頭で紹介されていた馬達とけっこう被っています。そりゃそーか(笑)。
現在の競馬界の状況を考えると、やっぱり社台グループ、特にノーザンファームの有力馬の扱いが大きくなるのは当然のことで。。。

さて、一昨年の青本レビューでも取り上げましたが、青本は中小育成牧場などについてもグラビア写真を多く取り扱っています。
さらに、門別競馬の田中淳司厩舎の入厩馬を取り扱っているのはここだけですかね。
地方OKのPOGなら要注目。
ちなみに、参加している身内POGは独自ハンデ値の低い活躍馬は、終了後にポイントに応じボーナスが出ます。
大手POGでも、指名馬の少ない馬が活躍するとボーナス値が出るものがありますから、他の人との差別化を図る意味では青本を参考にするのはいいんじゃないでしょうか。

そして、青本といえば名物の毎年恒例・「アンカツVS岡田牧雄」対談形式の社台グループ注目馬馬体チェック
岡田牧雄さんが経営する岡田スタッドは、昨年プラチナムバレットがGⅡ京都新聞杯を、今年カツジがGⅡニュージーランドトロフィーを制しています。
そんなこともあり、個人的にですけど、牧雄さんの相場眼は兄である岡田繁幸氏より注目だと思っています。

昨年の対談、イチ押し2頭の結果はと言うと…、アンカツさん「とにかく筋肉がメッチャ柔らかそう」岡田氏「正直これ欲しい」のシンハラージャが今日の未勝利戦で2着に負けて4戦して期間未勝利がほぼ確定、アンカツさん「顔、バランス、流れ良しで文句ナシ」岡田氏「筋肉が強靭、実に素晴らしい」のウムラオフが2戦未勝利で骨折放牧中という結果…。
ウムラオフは自分も身内POGで指名していましたので、これはザンゲしてもらいたいところです(笑)。

しかし、一方で岡田氏「大物っぽくないけどいい馬」アンカツさん「それは俺も感じました。体型的に距離に限界はあるが」と推奨したアーモンドアイが桜花賞を制覇。これはスマッシュヒットですかね。
ま、馬体にはそれぞれ好みがありますし、アンカツさんも言っていますがブエナビスタのように良い馬に見えないにも関わらず激走する馬もいますからね。
ここはアンカツさん、岡田氏のコメントを参考にしながらも自分の直感を信じるしかない、という身もフタもない意見になってはしまうのですが…。

ちなみに今年の両氏のイチ押しはディープ産駒2騎。
アンカツさん「とにかく一番目立つ」岡田氏「筋肉量の凄さに圧倒される、かなりの器」と語った一頭と、アンカツさん「これは相当な馬、上と似たとこある」岡田氏「瞬発力だけならGⅠ馬の兄以上」と語る一頭。
その2頭の名前は実際に本を手に取って読んでいただければ。
2頭目の方はヒントがコメントに出ちゃっていますが(笑)。

それと、これは対談の中でアンカツさん・岡田氏ともに言及されているのですが「とにかく今年はノーザンファームの馬の調教が進んでいる」と。
実際、すでにサートゥルナーリア、プランドラー、グランアレグリア、グロリアーナ、ミディオーサなどを始めとする良血・大物候補が6月の東京・阪神開催、7月の中京開催の新馬戦に多数スタンバイしています。
数年前から新馬戦の実施時期が前倒しになり、2歳重賞の数も増えたことで早期デビューの重要性は増しています。
ただ、これまでなら秋の東京・京都開催でデビューさせていたような馬がこの時期に登場とは…。
現在これだけの成績を残しながらさらに違ったやり方を試し上を目指そうとするノーザンファーム、恐るべしです。。。

他にも様々なコラムなどがありましたが、個人的に楽しみにしていた「素晴らしき"100%お母さん"」のコーナーがなくなっていたのは残念。。
血統的に父馬も大事ですが、やはり最後はボトムライン(牝系)が重要、モノを言うと感じているので…。
今年は自分で調べ上げないとならないなー。。。

青本レビューはこんなところでしょうか。
今年はまた、身内POG以外にもいろんなPOGに参加しようと思っています。
中でも、POG系大手ブログの「POG is the spice of life」のM-Kouさん主催のPOGに、参加を表明しました。
こちらは身内POGより1週間早い来週日曜日19:59が指名馬提出の締め切りです。
ただ、身内POGとは異なり、指名重複はOK(重複の場合は獲得ポイントの減少がありますが)。
一方で、同一種牡馬の指名は4頭までという縛りがあります。
バランスの良い指名と、ディープ産駒などは確実に走る馬を指名できる腕が求められることになりますね。
う~ん、悩む。(-"-;)



なんだかんだで見てしまっている(笑)「ウマ娘 プリティーダービー」
先週放送された第7話では、サイレンススズカが天皇賞・秋に出走する…という話でした。
(※注:ここから先はネタバレになります。)

ちなみに主人公のスペシャルウィークは菊花賞でセイウンスカイの2着に負けたのですが、スズカのシーンに時間を割くためかレースシーンは省略されるというハブられっぷりでした(笑)。

ウマ娘_菊花賞

宝塚記念・毎日王冠と連勝中のスズカはレース前、スペシャルウィークはじめ仲間たちに天皇賞・秋の後に出走を予定しているジャパンカップを国内ラストランとして、来年からアメリカに遠征するというプランを明かします。
この海外遠征は現実でも実際に予定されていたらしいです。
そして彼女を先輩として尊敬するスペシャルウィークは、ジャパンカップで共に走りたいと決意するのですが…。
…レース前に自分から海外遠征の話をするのって、すごい不吉な予感しかしないですよね(苦笑)…フラグ立てるのやめてくれ。。

レース当日は11/1、東京第11レースの天皇賞・秋、1番人気のスズカは1枠1番に決まります。。
史実通りの見事な1並び…。うっ、頭が…。
さらにレース前の地下馬道ではスズカの左脚の靴紐が切れるという事態が。
これでもかと不吉なことばかり起きるなぁ…。

靴ひも

そして、ついに運命のゲートが開きます。
レースでは前走毎日王冠でスズカに初めて土を付けられ雪辱に燃えるエルコンドルパサーや、他にもヒシアマゾン、メジロライアン、ナイスネイチャ、ウイニングチケットといった名馬が出走。
それでも、スタートダッシュを決めたスズカはぐんぐん後続を突き離します!並み居るメンバーが誰も付いていけません。
史実通り、1000m通過は57秒4の超絶ハイペース!!

秋天道中

しかし快調に飛ばしていたスズカに、、、4コーナーを前にして異変が!!

左脚
スズカ

なんということだ…。

失速

故障を発症したスズカさんは失速し、そのまま競争を中止します。。。
訪れる沈黙の日曜日…。やはり、史実通りなのか…。やめてくれ…。
レースを勝ったのはエルコンドルパサーですが、俯いてお葬式ムード。。。

秋天勝利

しかし、なんと!スズカさんは生きていたのです!!

病院

骨折はしてしまいましたが。。。
スペシャルウィークが全速力で故障したスズカさんの元に駆け寄り、左脚をかばったことで命が助かったのです!

救出1
救出2

幸せなifストーリーだ。(;ω;)
もし現実でもサイレンススズカが生きていたら、産駒がダービーを走ったり、ディープインパクトやキングカメハメハとリーディングサイアーを争っていたのかな。。。

当初はウイニングライブ(笑)など、とにかくいろんな要素を詰め合わせただけのイロモノ枠だと思っていた当アニメですが、、回が進めるにつれ友情あり笑いありの熱血青春スポ根ものという感じになってきています。
不覚にも今回はスズカさんが生きていたくだりでホロリときてしまいました(´;ω;`)。
最後にはチーム(厩舎)メイト以外に、他チームのメンバーまでお見舞いに。
ってか、花持って来過ぎィ!!(笑)

お見舞い

今日はこのあと、予定通りPOG青本のレビューも書いていきますよ。



2018年05月10日

先日は英2000ギニーでディープインパクト産駒のSaxon Warriorが勝利したニュースをお伝えしましたが、またもディープインパクト産駒関連のニュースが欧州から届きました。
フランスで5/8に行われた仏ダービーの前哨戦・GⅡグレフュール賞をディープインパクト産駒のStudy of Man(スタディオブマン)が3.1/2馬身差で快勝したのです!

Study of Manは母がセカンドハピネス(父Storm Cat)、海外GⅠドバイターフを勝利しているリアルスティールとは7/8同血の間柄という血統です。
この血統は半兄マンボネフューが現役の頃から注目していて、POGで指名してやろうと手ぐすねを引いていたんですが、残念ながらマンボネフュー以降、セカンドハピネスの産駒は日本で走っていないのです…。

馬主は海運で財をなしたヨーロッパの大オーナー・ニアルコスファミリー。
Nureyev、Miesque、Kingmamboのオーナーとしても有名です。

グレフュール賞は2年前の勝ち馬Cloth of Stars(クロスオブスターズ)が昨年の凱旋門賞で2着入選。この馬を軸にして馬券を獲られた方もいらっしゃるでしょう。
また、7年前の勝ち馬Pour Moiはその後英ダービーを制覇しています。
過去の勝ち馬にはDarshaan、Suave Dancer、Peintre Celebre、Montjeu、Dalakhaniなど錚々たるメンバーの名前があるように、なかなかのレースです。
Study of Manも、本番に向けて期待が持てるんじゃないでしょうか。

さらに、牝馬戦線ではこれまたディープインパクト産駒のSeptemberが英オークスの前売りで3番人気に推されています。
こちらは出否未定とのことですが、牡馬戦線だけでなく牝馬戦線までディープが席巻する可能性があるというのはスゴい状況になっています。

Saxon Warriorは母がMaybe(GⅠモイグレアスタッドS勝ち、カルティエ賞最優秀2歳牝馬)。
Study of Manは2代母が名牝Miesque。
Septemberは母がPeeping Fawn(愛オークスほか牝馬GⅠ4勝、カルティエ賞最優秀3歳牝馬)と、いずれも超良血馬ばかり。
もし英ダービー、仏ダービー、英オークスをディープインパクト産駒が制することになれば歴史的な快挙ですよね。。。

さて、前振りはこのあたりにして、今日はPOGネタを。
主要種牡馬の注目馬レビュー第2弾、最強の大王・キングカメハメハ産駒をピックアップしていきます。

今年の3歳世代は頭数が少ないことを差し引いても不振だったキングカメハメハ産駒。
ダービーこそコズミックフォースが滑り込みで出走権を確保しましたが、POG期間中の重賞勝ち馬は人気薄でGⅡフィリーズレビューを勝ったリバティハイツのみ。
ただ、これまで送った10世代中7世代の産駒がGⅠを勝っている大種牡馬ですから、今年の2歳世代も3歳世代よりさらに頭数が少ないとは言え、決してノーマークにはできませんよね。

キンカメ産駒の狙いとしては、母が良血馬・活躍馬の産駒がよく走るということがあると思います。まさにダビスタで言うところの「安定A」(笑)。
特に芝向き・POG期間中の活躍馬ほど、この傾向が見られますね。

血統的なポイントとして、代表的なものは以下の4つでしょうか。

①キンカメ自身がNorthern Dancerクロスが濃いため、Northern Dancerの血を持たないサンデーサイレンスと相性が良い
②①の派生で、母はNorthern Dancerクロスを持たないほうが良い
③パワースピードと同時にしなやかな筋肉を産駒に伝えてくれる、ラストタイクーンの増幅が効果的
④Hyperion×Son-in-Law×Lady Josephineの組み合わせのクロスでスタミナ、底力、持続力を強化
⑤Hyperion×Nasrullahの組み合わせのクロスは長く続く末脚、いわゆるナタの斬れ味を持つ末脚が強化される

そして、ここからは管理人が個人的にピックアップした2016年産まれのキングカメハメハ産駒の注目馬を列挙していこうと思います。

・ブラヴァス(ヴィルシーナの2016)
  →母は牝馬3冠で全て2着、GⅠヴィクトリアマイル連覇
  →母父ディープインパクトはキングカメハメハと好相性

・モアナアネラ(ジェンティルドンナの2016)
  →母は牝馬クラシック3冠、海外も含めGⅠ6勝で顕彰馬に選出
  →母父ディープインパクトはキングカメハメハと好相性

・クラージュゲリエ(ジュモーの2016)
  →半兄プロフェットはGⅢ京成杯勝ち馬
  →トゥザグローリー、トゥザワールド兄弟と3/4同血

・ダンスディライト(ダンスインザムードの2016)
  →母は牝馬クラシック2勝、母の全きょうだいにダンスパートナー・ダンスインザダーク
  →母として初めてのキングカメハメハ産駒

・ヴァンランディ(ハッピーパスの2016)
  →母は重賞2勝、母の半姉はシンコウラブリイ
  →全きょうだいにコディーノ・チェッキーノ

・アストライア(ハープスターの2016)
  →母はGⅠ桜花賞勝ち馬
  →母父ディープインパクトはキングカメハメハと好相性

・タンタラス(ブエナビスタの2016)
  →母は牡馬混合も含めGⅠ6勝の女傑
  →キングカメハメハ×母父スペシャルウィークの配合は平均して好成績

・ボッケリーニ(ポップコーンジャズの2016)
  →全兄にラブリーデイ
  →キングカメハメハ×母父ダンスインザダークの配合は勝ち上がり率が高い

・ガッドハンド(マルトクの2016)
  →全姉にレッツゴードンキ

・ランフォザローゼス(ラストグルーヴの2016)
  →2代母はエアグルーヴ、クラシック2冠馬ドゥラメンテと7/8同血
  →同配合のヴァナヘイムはGⅢラジオNIKKEI杯京都2歳S2着で全戦3着以内

・ロードオヒア(レディブラッサムの2016)
  →全兄ロードカナロアは短距離GⅠを席巻、年度代表馬

とりあえず11頭をピックアップしましたが、母が活躍馬、きょうだいが活躍馬という産駒は他にも沢山います。
母アユサン、母ウッドランドドリーム、母カワカミプリンセス、母グレースランド、母ディアデラノビア、母ピンクカメオ、母ブルーメンブラット、母レッドディザイア…。
って、多過ぎるわ!!(笑)
GⅠ連対経験のある母、産駒がGⅠで連対した馬達の母だけでもこれだけいますからね。
いや~、とにかく選び抜かれた嫁さん達ですよ…。

そういえば、POG本のレビューがまだ2冊残っていることを思い出しました(笑)。
週末予定の次回のエントリーは青本レビューになるのかな。
もう青本に目を通された方も多いかとは思いますが、POG本レビューは非常に人気がある記事なので書いとかなきゃですかね。。。




2018年05月09日

今の時期がクラシック戦線真っ盛りというのは、世界各国でも同様ですが…。
なんと、5日に行われた英国クラシック3冠の初戦・英2000ギニーでディープインパクト産駒のSaxon Warrior(サクソンウォリアー)が、見事勝利をおさめたという一報が入って来ました!!

英2000ギニーは日本の皐月賞にあたるレース(距離は1マイル)で、日本産馬による英国クラシック制覇は初の出来事です。
これまでフランスでは、ディープインパクト産駒のBeauty Parlourが牝馬クラシックの仏1000ギニーを勝利した実績はありましたが。。

これは、競馬の血統史に新たな1ページが刻まれた瞬間と言っていいでしょう。
1992年から昨年にかけて26年間、英愛リーディングサイアーはSadler's WellsとGalileo親子か、DanehillとDanehill Dancer親子が獲得し続け、Northern Dancerの血が飽和状態になっています。
ここにディープインパクトが殴り込みをかけることになれば、欧州の競走馬の血統の転換期になるかも知れません。

奇しくも同日、米国ではハーツクライ産駒の日本産馬Yoshidaが芝GⅠのターフクラシックSを勝利しています(こちらは古馬GⅠ)。
欧州だけでなく、米国でもサンデーサイレンスの血が猛威を振るう日が近いかも知れませんね。
ちなみにこの馬は、身内POGのドラ1指名馬ヴェルテアシャフトが半弟なんですよね…。
ヴェルテアシャフトの全兄ジークカイザー(Yoshidaの半兄)もドラ1で指名していたのに、兄弟で成績に差が。。。

それはさておき、Saxon Warriorの血統など書きたいことはいろいろあるので、詳細は後日改めて。

さて、一方日本では先週と今週にかけて、ダービーへ向けての優先出走権を賭けたダービートライアル3戦が終了しました。
OP・プリンシパルS以外のGⅡ2戦は波乱の結果となり、ダービー戦線はさらに混迷の度を深めることに…。
改めて全レースを振り返ってみたいと思います。

GⅡ青葉賞を勝ったのは、6番人気のゴーフォザサミット
2着は7番人気のエタリオウで、以上2頭がダービーの優先出走権を獲得しています。
1番人気のスーパーフェザーは惜しくもハナ差の3着でした。

ゴーフォザサミットは道中、中段馬群の中でレースを進め直線だけ外に出すロスのない競馬。
鞍上の蛯名正義騎手は27年連続重賞勝利、青葉賞は4勝目とこのコースを知り尽くした鞍上の好プレーが光った形でしょうか。
管理する藤沢師も青葉賞は4勝目。ゴーフォザサミットは共同通信杯、スプリングSと連敗中でしたがこのレースを知り尽くした調教師のここ一番での仕上げの手腕も光りました。

エタリオウはこれで4戦連続2着。勝ち切れないキャラですね…。
ただ、昨年12/28の500万下で負けたシャルドネゴールドが京都新聞杯3着、梅花賞で負けたメイショウテッコンは京都新聞杯5着、ゆきやなぎ賞で負けたサトノワルキューレがフローラS勝ち。
どのレースでもキッチリ上位を確保する粘り強さがあります。
これは母が米芝GⅠ馬という良血のなせる業でしょうね。

スーパーフェザーは正攻法の末脚に賭ける競馬で最速上りを計時しましたが、それでもエタリオウを交わせないあたりやや力不足でしょう。
血統的には、Gone West由来の底力のなさ、淡泊さもあるかも知れませんね。。

GⅡ京都新聞杯は、7番人気のステイフーリッシュが勝利。
2着には11番人気のアドマイヤアルバが入り本賞金を加算しましたが、翌日のNHKマイルCでギベオンも本賞金を加算したため、こちらは賞金的にギリギリダービーに出走できない模様です。。。

ステイフーリッシュはデビュー戦勝利後の2戦目・GⅠホープフルSで3着に入る素質を見せながら、3戦目の共同通信杯では関東への輸送で馬体が12kg減って10着に敗退…。
しかし、休み明けのこのレースでは+16kgとしっかり馬体を戻し、再びその素質を見せつけました。
特にこのレースは前半1000mが58.5、後半1000mが59.3というやや早めの平均ペースの中2番手から押し切り(矢作師も「2番手にいたから“何してんねん!?”と思った」とのことです(笑))。高いスピード能力と持続力がありますね。

アドマイヤアルバはこれまで8戦して全レース3着以内。
これまで負けた馬も新潟2歳S勝ちのフロンティア、中京2歳Sのアマルフィコースト、ホープフルSのタイムフライヤーなどOP戦で結果を残している強い相手ばかり。
おそらくこれまで1600m戦中心のレース選択で、距離経験が1800mまでというのが嫌われた一因だったと思いますが、「距離延長のハーツクライ」の真骨頂を見せつけられました…。
須貝師×ハーツクライ産駒もジャスタウェイなど数頭の重賞勝ち馬が出ている組み合わせでしたね。。。

1番人気のフランツは10着。当日馬体重が-6kgでデビュー時からの比較で20kg減。イレ込みが相当キツかったようでレースでも最後方追走から見せ場がなく、5/3のエントリーで懸念したことが的中する形になってしまいました。
また、3番人気のタニノフランケルはなんと最下位に敗退。
やはり、こちらも5/3のエントリーで懸念した、使い詰めの影響と良馬場(しかも平坦コース)のスピード勝負条件が合わなかったんでしょうか。それにしても負け過ぎな気もしますが…。

プリンシパルSは1番人気のコズミックフォースが順当勝ち。見事1着馬のみに与えられるダービーの優先出走権を獲得しています。
一方で明暗が分かれたのはPOGで人気を集めていた良血馬の3番人気・ブレステイキングで、最速上りを使うもハナ差2着でダービー優先出走権を逃しています。

コズミックフォースは賞金加算を狙った前走すみれSで、関西への輸送で馬体が12kg減って人気を裏切る5着。
しかし、今日は馬体重+2kgも調子は上々といった雰囲気で、前半1000m59.2 - 後半1000m59.0という平均ペースを直線250mで先頭に立つ横綱相撲で押し切りました。
ルメール騎手もきっちり勝ちに行く競馬でハナ差残すあたり、さすがはリーディングジョッキーですね。
2着ブレステイキングの石橋脩騎手も最近乗れているとは思いますが、やはりまだルメール騎手とは差があるのか。。

青葉賞と京都新聞杯が終わって気づいたのは、「ハーツクライ・ステイゴールドのためのレース」だったということ。
青葉賞の1着馬と京都新聞杯の2着馬はハーツクライ産駒。やはり距離が伸びて真価を発揮しますね。
そして、京都新聞杯の1着馬と青葉賞の2着馬は実質今世代がラストクロップとなるステイゴールドの産駒たち。さすが大一番に強さを見せる大種牡馬っすわ…。
そういえば、先週の天皇賞・春はステイゴールド産駒→ハーツクライ産駒の1,2着でした。
また、母父もステイフーリッシュ以外の3頭はStorm Cat系で、日本競馬への適性の高さを改めて感じました。

ちなみに、プリンシパルSでは今世代の産駒が不振をかこっていたキングカメハメハも、なんとかダービー出走馬を輩出し格好をつけた形でしょうか。

一方のディープインパクト産駒は、このダービートライアルでは1頭も優先出走権を獲得できず。
(しかも青葉賞とプリンシパルSで2頭がハナ差で権利を逃すという…)
ダービーにはダノンプレミアムなど4頭の出走が見込まれているものの、改めて今世代の不振ぶりが浮き彫りになってしまいました。

トライアル勝ち馬3頭の血統も簡単にレビューします。
青葉賞を勝ったゴーフォザサミットはハーツクライ×ラグジャリー(父Storm Cat)という血統。
ショウナンマイティ(GⅡ産経大阪杯勝ち、GⅠ安田記念2着)の半弟です。

クロスはNorthern Dancerの5×4。
母父Storm Catのハーツクライ産駒は稼ぎ頭がスプリングS3着のステラロッサという状況。
これはSecretariatの影響でナスキロの柔らかさが出やすい=POG期間中は馬体が緩く完成しない、という状況だったんですが…。
ノーザンファームの育成力、恐るべしでしょうか。ちなみに生産はひだかの牧場というプロフィールはジェネラーレウーノに共通しています。

血統的には、この馬はナスキロの柔らかさを引き締める米パワーを増幅する仕掛けを持っています。
2代母Alleged DevotionはWar Admiralの4・5×6・6クロス持ち。
そのうえ、この馬が母系の7代目に持つBlue Eyed Momo(War Admiral×Blue Larkspur×La Troienne)は父ハーツクライの6代目に持つBusandaと全姉妹クロスを発生させます。
またハーツクライ自身の配合はBusandaとNothirdchance≒Revokedの脈絡による米パワーの補強がキモですから、この配合を継続する形になっています。

重賞を勝った半兄ショウナンマイティはAllegedの4×3クロス持ち。AllegedはWar Admiralの3×4クロス持ちで、そこから米パワーを補強していました。
きょうだいともに、配合のポイントとしてWar Admiralの米パワーが基軸になっているという共通点があります。

また、この馬同様War Admiral(+Teddy)を強調するパターンはハーツクライ産駒のGⅠ馬に多く見られ、シュヴァルグラン(Hoist the Flag)、ヌーヴォレコルト(Crafty Admiral、Mr. Busher)、スワーヴリチャード(Busanda、Better Self、Striking、Busher)、ワンアンドオンリー(Crafty Admiral、Tulle)、アドマイヤラクティ(Striking、Busher)が持っています。
そうそう、米GⅠを制したYoshidaもアドマイヤラクティ同様Striking、Busher持ちですよ。
GⅠ馬で例外なのはジャスタウェイだけですね。

京都新聞杯を勝ったステイフーリッシュはステイゴールド×カウアイレーン(父キングカメハメハ)という血統。
母はGⅢクイーンS3着、OPターコイズS勝ち。
2代母シルバーレーンはGⅢグロット賞勝ち、GⅠ愛オークス3着の実績を持ちます。
短距離GⅠ2勝のブラックホーク(父Nureyev)とNHKマイルCのピンクカメオ(父フレンチデピュティ)という2頭のGⅠ馬は本馬のおじとおばにあたりますね。

クロスはHail to Reasonの4×5。
ステイゴールド×キングカメハメハという配合は9頭しかいないんですがそのうち5頭が勝ち上がり、この世代からは本馬のほかに新馬・500万下と2連勝しGⅢ毎日杯3着となったインディチャンプが出ています。

ステイフーリッシュは母系の血統を見ていくと、名馬Blenheimと名牝Mumtaz Mahalが核になっています。
もちろん、Nasrullahの母がMumtaz BegumでNorthern Dancerの母母父がMahmoudですから、巨頭種牡馬である2頭の血を持てば、ある程度成立する配合ではあるんです(笑)。
ただ、3代母Strait LaneはNorthern Dancerの血を持たずに、Blenheim5×3にMumtaz Mahal5×4クロス持ちで、Mumtaz Begum≒Mahmoudの4×2相似クロスを成立させているところが興味深いですね。
2代母シルバーレーンは父がNasrullahの血を持つため、Mumtaz Begum≒Mahmoudの6×5・3になっています。
さらに母カウアイレーンはNasrullahを4本、Northern Dancerの血を3本持つキングカメハメハが配合されて産まれていて、Mumtaz Begum≒Mahmoudの相似クロスをさらに継続する形になります。
また、キングカメハメハとシルバーレーンがそれぞれ持つNasrullahの血の内3本は、Nashua≒Nantallahの相似クロスで脈絡していますね。

さて、そこにステイゴールドが配合された本馬の血統ですが、ポイントは「ゴールデンサッシュとMiesqueの脈絡」なのかなと。
さすがに相似な配合とまではいきませんが、両馬はSanctus、Northern Dancer、Hyperion 、Nasrullah、Blandfordが血統表でそれぞれ共通して持っている血です。
そしてSanctusはBlenheimの4×4クロス持ち。BlandfordはBlenheimの父親。
ここが、ステイフーリッシュの母系のBlenheimとMumtaz Mahalの相似クロスの継続と、さらに脈絡してくることになります。

Miesqueはもちろん世界的な名牝ですが、ゴールデンサッシュもすでにステイゴールド、グレースランド、レクレドール、キューティゴールドなどを産み、一代牝系を構築しつつあると思います。
この両馬が、Mumtaz Begumという名牝の血でさらに結びついて産まれたのがステイフーリッシュということですね。

プリンシパルSの勝ち馬コズミックフォースはキングカメハメハ×ミクロコスモス(父ネオユニヴァース)という血統。
母は現役時代、新馬勝ち直後に挑戦した阪神JFでブエナビスタの3着と健闘しています。

この馬の2代母ユーアンミーはNorthern Dancer4×4、Bold Ruler5×4、Victoriana5×5、Nasrullah5×5・5クロスと複数のクロスを持っていて、父母相似配合です。
一点、母ミクロコスモスはNorthern DancerもNasrullahも持たないネオユニヴァースが父で、5代アウトクロス。
そこにキングカメハメハが配合された本馬はMr. Prospector3×5、Northern Dancer5・5・7×6・6。
2代母から一代ごとに緊密なクロス→アウトクロス→緊密なクロスを繰り返す配合系で、Northern Dancerの血は濃すぎず、母父ネオユニヴァースが1/4異系の形を取っています。

また、キングカメハメハ産駒の好配合パターンもしっかり抑えています。
まず、Medaille d'Orがラストタイクーンを増幅。
ポインテッドパスは欧州血統が豊富で、Tudor MinstrelのクロスなどHyperionとSon-in-Law+Lady Josephineの組み合わせでキンカメと脈絡しています。

インパクトのある配合ではなく、言ってしまうとダービーで大駆けしそうな雰囲気はそれほど感じませんが(失礼!)、、、キングカメハメハ産駒としてのポイントをしっかり抑えたバランスの良い配合と感じますね。

ダービーへ向けての展望ですが、3レースとも、勝ち時計はそれなりのレベルにあります。
ただ、勝ち馬3頭とも2着馬と着差はそれほど広げられませんでしたし、最速上りを使っていませんでした。
そしてまた、3頭とも皐月賞へ向けての一連の重賞レースで敗れた馬であるという事実から、ダービー本番では伏兵の域を出ないでしょうね。
あとは、本番までにどれだけの上積みがあるのか、という部分でしょうか…。

話は変わりますが、日曜日に行われた3歳GⅠNHKマイルCは、6番人気の伏兵ケイアイノーテックが勝利しました。
なんとこの馬、身内POGで指名者がいて、その方が一気にトップに。。
その所有者は身内POGのレジェンド・ふくいしさん。
実はこの方、リアルでは桜花賞馬アーモンドアイの一口オーナーでもいらっしゃるんですよね…。
てか、どれだけ持っているの!?

今期はすでにサトノワルキューレがオークスを勝っても逆転できない差がついてしまったので、今後のレースは来期の指名馬選びをしながら、達観した心境で見ることになりそうです(笑)。


2018年05月04日

今世間を騒がせている話題と言えば、何と言ってもTOKIOの山口達也さんによる女子高生への強制わいせつ事件ですね。
TOKIOはジャニーズの中でも非常に好感度の高いグループとして老若男女に好かれており、山口さんはその中でも兄貴分的存在であっただけになぜ…という声があがっていました。
自分も「ザ!鉄腕!DASH!!」などTOKIOの番組を視聴していただけに、悲しかったですよ。
特に自分は福島出身で、DASH村のあった浪江町も何回も訪れたことがあっただけに、東日本大震災後の復興に尽力してくれていたTOKIOには個人的に親近感を覚えていたのですが。。。

一昨日には、事件の当事者ではないTOKIOのメンバー4人による謝罪会見も行われ、賛否両論を呼んでいます。
というか、個人的にはいい大人が連帯責任て…という気もしますが。むしろメンバーが謝罪するんじゃなく、会社側が謝罪コメントを出すのが社会的道義にのっとっているんじゃ??
競馬には関係ない話題ですし、炎上するのも怖いのでこれ位にしてきますが(笑)。
まぁ残った4人はこれまで通りとはいかないかも知れませんが、頑張って活動していただきたいと思います。
中でも、福島生まれとして復興支援はこれまで通りにやってもらいたいと。これまでノーギャラで福島県のCMに出演してこられたように、漢気あるグループですから…。

しかし本当に、お酒で人生が狂ってしまうのって怖いですね。
もちろん、それはお酒が悪いわけじゃなく飲む当人が悪いんですが…。
去年も何の因果か、読売ジャイアンツにFA移籍した「山口」俊投手が泥酔し、訪れた病院の扉を破壊したり男性警備員へ暴行を働いたとして書類送検されています。
自分もお酒は大好きで、ついつい飲み過ぎてしまって次の日の仕事に遅刻した、なんて経験があるので人ごとではないな、と。。。
「酒は飲んでも飲まれるな」

さて、この位で本題に戻りましょう。
POG青本と赤本のレビューはまだなんですが、自分のPOG指名馬選定も進めなければいけないということで、今日は主要種牡馬の注目馬のレビューをしていきたいと思います。
第1弾となる今回は、金色の暴君・オルフェーヴル編です。

オルフェーヴル産駒と言えば、初年度産駒の勝ち上がり率の低さと、2勝以上した馬3頭が全馬重賞勝ちし内2頭がGⅠ馬になるという、驚異のホームラン率が話題になっています。
この辺りはさすがステイゴールドの系譜という感じですが、POGで指名するにあたっては1世代百数十頭いる中からほんの数頭をどう探すのか、というのが課題ですね。自分も昨年ドラフトで指名したウィキッドアイズが未だ未勝利という状況なので。。。
ただ、当てれば美味しく他の指名者からは羨望の眼差しで見てもらうことができます(笑)。

で、オルフェ産駒は打率が低いとは言え、重賞勝ちを果たした3頭から得られるいくつかのヒントはあると思います。
まずプロフィールとしては、2,3歳時の重賞勝ちというところが一つ。
ラッキーライラックとエポカドーロは母が3歳時の重賞勝ち馬。一方、ロックディスタウンは半姉2頭が2,3歳時の重賞勝ち馬でした。

血統的なポイントとしては、桜花賞結果レビューと、皐月賞上位馬血統レビューに書いたものをまとめてみます。

①母がMr. Prospector持ち(母父or母母父)→オルフェのLt. Stevensと脈絡してスピードを強化
②ナスキロ血統持ち(牝馬はボルキロ+La Troienne持ちだと好ましい)→Lt. Stevensとの脈絡と同時に、Blue Eyed Momoとも脈絡し米パワー補強
③母はNorthern Dancerクロスを持たない→オルフェの持つノーザンテーストクロスを刺激せず、柔らかさを損なわせない
④GⅠを勝つにはFair Trial×Donatello血脈→メジロマックィーン内のリマンドと脈絡し(ちなみにディクタスもDonatelloの血がある)、持続力補強と底力をサポート

もちろん、まだ1世代しか走っていない中で違う傾向を持つ馬が走ってくることはあるでしょうが…。
で、ここからは管理人が個人的にピックアップした2016年産のオルフェーヴル産駒の注目馬を列挙していこうと思います。
血統的な部分は書ききれないので、とりあえずプロフィール面で走る条件に合致している馬を中心にしています。

・プレミアムギフト(インディアナギャルの2016)
  →半兄にGⅠ朝日FS勝ち他重賞3勝のダノンプレミアム

・シルヴァーソニック(エアトゥーレの2016)
  →半兄にGⅠ皐月賞勝ちのキャプテントゥーレ、母自身も重賞勝ち馬

・ウインセルリアン(コスモチェーロの2016)
  →半兄にGⅢラジオNIKKEI賞勝ちのウインマーレライ
  
・レガーロブロッサム(サクラサクⅡの2016)
  →半姉にオークス、フローラS、フラワーC連続2着のエバーブロッサム、もう1頭の半姉エイジアンウインズもGⅠ勝ち
  
・ショウリュウイクゾ(ショウリュウムーンの2016)
  →母はGⅢチューリップ賞勝ち

・エスポワール(スカーレットの2016)
  →半兄にGⅡ青葉賞勝ちのアドミラブル
  
・テンペスタージ(ディラローシェの2016)
  →半兄にGⅡ青葉賞勝ち、ダービー2着のフェノーメノ

・ヒガシリンクスの2016
  →半兄はGⅢアーリントンC勝ちのコパノリチャード

・アルママ(ホエールキャプチャの2016)
  →母はGⅢクイーンC勝ち、他GⅠで2,2,3着
  
・オーロトラジェ(ミュージカルウェイの2016)
  →半姉にGⅠオークス勝ちのミッキークイーン

他にも注目馬はいるでしょうが、とりあえず以上10頭を列挙してみました。
果たしてこの中に重賞を勝つ馬がいるかはわかりませんが…。

4月末から、皆さんが気になる(笑)POG本のレビューなどをしていますし、1~2日おきに頻繁に更新しているからか、一気にアクセス数が伸びてきました。
ちなみに5月に入って4日で、3月の総アクセス数を超えています(笑)
GW過ぎるとさすがに頻繁に更新はできないでしょうが、青本と赤本のレビューはしっかりやっておこうと思います。






2018年05月03日

POGの成績しかり、物事はいつもうまくいくとは限らないモンです。
自分が応援しているプロ野球球団、楽天イーグルスの今年の成績もその通りで…。
昨シーズンは4年ぶりのAクラス入りとファイナルステージ進出で、今シーズンに向け非常に希望が持てる内容でした。
今年春先のオープン戦も3位と健闘し、順位予想では何人もの評論家の方たちがAクラス入りを予想していたのですが…。

開幕戦こそ勝利を収めたものの、そこから4月末まで全9カードで12球団唯一勝ち越しなし。。。
途中7連敗を喫するなど借金12はダントツの最下位(セリーグ含めても最低の成績)で、このままの勝率だと1961年以降半世紀以上記録されていない「シーズン100敗」という超不名誉な成績も視野に入って来てしまいます…。

奇しくも先週日曜の「アメトーーク!」では、『東北楽天ゴールデンイーグルス芸人』が放送され盛り上がっていたというのに、当日は首位西武相手に16-4という高校野球なみの無様なスコアで敗戦。。。
まだ全体の1/5も試合を消化していないとはいえ、「打てない、守れない」という全くかみ合わない試合が続いている現状ではなかなか希望は持てないっす( ノД`).・。

でもそれなら、せめてPOGは勝ちたい!(笑)
プロ野球でも応援が力になるとは言え、自分の力だけでできる事は限られています。。。
ただ、POGは情報を収集することで自分自身の勝率は上がる(ハズ…!)
ということで、今年のPOG本レビュー2冊目は、昨年はレビューしなかった競馬王のPOG本、通称「毛の本」を2年ぶりに取り上げてみたいと思います。


競馬王のPOG本 2018-2019

この本の掲げるコンセプトは「顔が見えるPOG本」。
中でも名物コーナーは、グラサン師匠によるノーザンファーム早来への潜入インタビュー&マンガなんですが…。
なんと今年は、昨年皐月賞馬アルアインの一口馬主となり競馬界でも名を馳せた、「球界のレジェンド」こと名投手の山本昌氏も助っ人として参加という凄い状況に(笑)!
しかし、野球選手って馬好きな人が多い気がしますね、特に投手に…。
大魔神こと佐々木主浩氏、三浦大輔氏、江川卓氏、現役ではマー君こと田中将大投手が東スポでGⅠの予想を披露されています。。

閑話休題。
早来で最初に紹介された1頭は、プランドラー(プラウドスペルの2016)。全弟はグレートウォリアー、父ディープの超良血馬ですね。仕上がりも非常に順調で、早期デビューも見据えているとのこと。
その後も仕上がりの早い血統馬達が次々紹介されていきますが、中尾義信営業部長(セレクトセールでセリ人をされてる方ですね)の隠し玉はなんと白毛馬のハヤヤッコ(マシュマロの2016)!!
父はキングカメハメハ、母の全姉は交流重賞3勝のユキチャンですから、侮れない1頭になるかも。。

そして山本昌氏は、ノーザンファーム空港牧場、社台ファーム、追分ファームの社台グループ3牧場の取材も敢行。
それぞれ感触の良さそうだった馬を選ぶと、ノーザンファーム空港牧場→ドナアトラエンテ(ドナブリーニの2016)、社台ファーム→シェーングランツ(スタセリタの2016)、追分ファーム→アテンポラル(タンタスエルテの2016)といったところでしょうか。
てか、ドナアトラエンテはジェンティルドンナの全妹、シェーングランツはソウルスターリングの半妹という超良血馬。
アテンポラルだって半兄はAJCC勝ちのタンタアレグリアで、きょうだいのほとんどが勝ち上がっていますから、目移りしそうです。。。

さて、競馬王のPOG本は収録頭数・ページ数(袋とじも含め)ともにPOG本4冊の中で最多です。
中でも充実しているのは馬主インタビューで、主要クラブであるキャロットクラブやシルクホースクラブの他、全部で6つの一口馬主クラブの注目馬インタビューが掲載されています。
特にキャロットクラブは2016年に馬主リーディングを獲得し、昨年はレイデオロが日本ダービーを制覇したのは記憶に新しいところ。
また、シルクホースクラブも今年はアーモンドアイが初のクラシック勝ちとなる桜花賞を制覇。
1月には史上初の3日連続JRA重賞制覇を成し遂げ、4/29時点でキャロットクラブを上回る馬主リーディング2位の成績で、大躍進中です。

インタビューから読み解くキャロットクラブの最注目馬はサートゥルナーリア(シーザリオの2016)、シルクホースクラブの注目馬はヴィクトリアピース(ツルマルワンピースの2016)でしょうか。
ヴィクトリアピースの半兄ブラストワンピースは昨年はノーマークの馬でしたが、毎日杯を好時計で完勝し、ダービーでも人気を集めるであろう1頭になっています。
今やノーザンファーム系クラブ3番手として確固たる地位を築きつつあるシルク所属馬に、来年のクラシックホースが潜んでいる可能性は十分あるでしょうね。要チェックや…!

最後に、この本の異名の由来となっている「表紙の毛の馬」
2年前のアルカサルは一応2勝はしましたが、一昨年のラボーナは期間中なんとか未勝利を脱出するのがやっと。
そして昨年のローズベリルは新馬戦で9着敗退、さらにレース後に熱中症と骨折が発覚してそのまま戦線離脱と散々な結果…。。。。
今年こそはブエナビスタやローズキングダムを指名したかつての栄光を再び、と山本昌氏も交え気合が入った選定になっていたハズです。
その名前は袋とじの中に書いてあるので書きませんが、ヒントとしてはけっこーベタな良血馬です(笑)
気になる方は本を購入して袋とじを開けてみて下さい。

さて、今週末はGⅠ・NHKマイルCにダービー最終便のGⅡ京都新聞杯が行われます。
NHKマイルCには身内POG指名馬からケイアイノーテック、プリモシーン、ルーカス、レッドヴェイロン、ファストアプローチの4頭がエントリー。
中での最有力候補は現在netkeiba予想オッズで4番人気のケイアイノーテックですが、前走-12kgで再度関東への輸送というのは不安材料ですね。
身内POGの今期GⅠ敗退記録がまた更新されるのか‥?

一方のGⅡ京都新聞杯はタニノフランケル、フランツ、リシュブール、レノヴァール、イペルラーニオがエントリー。
こちらは予想オッズでタニノフランケルが1番人気、フランツが2番人気に推されていますが、どちらも単勝3倍台と信頼のおける人気馬ではない感も。
タニノフランケルはここが8戦目(年明け4戦目)と使い詰め、前走重馬場の勝利で良馬場ではキレ負けするかも。
フランツは前走Hペースだったとはいえ、好時計で勝利。ただ、2走前に-12kg減った馬体がさらに-2kg減少したのは…。
硬い牝馬戦線と異なり、牡馬戦線は皐月賞は7→9人気の決着、青葉賞も6→7人気の決着と荒れましたから、このレースもどんな結果になるか予想が難しそうです。