2016年06月

2016年06月20日

さて、7回にわたって書いてきました身内POGの指名馬レビューも、ようやく自分の指名馬紹介で最終回です。
昨年の指名馬レビューはさらっと指名馬を紹介しただけだったんですが、今年は簡単にとはいえ計150頭分の血統評価などをしたので、自分の指名候補だった馬はいいですがノーマークだった馬はどんな指名理由があるのか、と探ったりなかなか疲れました(笑)。

自分の指名馬ですが、重複があり選べなかった馬もいて100点満点とはいえないまでも、考えられる中では十分に考えた指名ができたかと思います。
今年は、過去のダメダメな成績を改めて振り返り(笑)、ちゃんと目標を持って指名馬を考えようと思いました。

今年の最大の目標は、「指名馬全頭デビュー→全頭勝ち上がり」です。

これまでの指名の反省点①として、「大物候補を選ぶも結果未出走」がありました。情報がないんだけど血統的には大物感がある馬を過去は指名していましたが、これがまぁそもそもデビューしてくれないことが多い…。
結果戦績的に勝率は2年連続トップ、昨期は身内POGでの史上最高勝率を更新しましたがその分出走数は2年連続で最下位と、ポイント的には±0の状況…。
正直走らない大物候補よりも、まず目の前の1勝を挙げてくれる馬を選ばないと勝負にならない…ということで、まずは全頭デビューできることを第一目標にしました。
あわよくば全頭勝利してくれれば儲けものかなぁ。
で、そんな目標を念頭において指名したのが以下の10頭です。

1位.トゥザクラウン(トゥザヴィクトリーの2014)
2位.アドミラブル(スカーレットの2014)
3位.アンティノウス(ミクロコスモスの2014)
4位.グラニーズチップス(ココシュニックの2014)
5位.エレクトロニカ(エレクトラレーンの2014)
6位.アルトリウス(レジネッタの2014)
7位.ミンネザング(ミスアンコールの2014)
8位.サトノグラン(スネガエクスプレスの2014)
9位.ダノンクライム(シェルズレイの2014)
10位.モンドキャンノ(レイズアンドコールの2014)

1位のトゥザクラウンは、3人の指名がある中クジ引きで見事引き当てました!
血統的には今さらウダウダ言うまでもない超良血。正直、1位はディープ産駒も考えたんですが牡馬のきょうだいは全頭勝ち上がり、全兄2頭はいずれもダービー出走という安定感は特筆ものですからね。
自分の中で母が高齢時の産駒は選ばないようにするというルールはあったんですが、実はきょうだいに重賞勝ち馬がいる場合はその限りではなかったりするんですよね。
ピンクカメオ→兄ブラックホーク、ダンスインザムード→姉ダンスパートナー・兄ダンスインザダーク、アンライバルド→兄フサイチコンコルド…。ということで、この馬はこれまでのマイルールを破って、どんな結果が出るかを見てみたい。
実馬ですが、馬体はプロの方も絶賛しアマの自分が見ても圧倒的にいい馬とわかる見事な馬体。
育成も順調で夏の札幌開催デビューが見えているという点も、今年の目標を達成するうえでポイントかなと。
馬体重が520kgとやや大型の部類に入るので、ケガは心配ですがそれさえクリアしてくれれば自ずと結果はついてくると信じています。

2位のアドミラブルも、これまでのマイルール「母父ロベルト系のディープ産駒は避けろ」を破った1頭です。
近年はロベルト持ちのディープ産駒も走るようになってきていますし、この馬は全きょうだい2頭が2勝・4勝と堅実な成績をあげ脚部不安さえなければ重賞でも…という素質を見せていました。
それは、それぞれ単独だとディープとアンチニックスとなるロベルトとサドラーズウェルズが、一緒になるとヘイルトゥリーズンクロスの効果が発揮され長所となるという点。これは、今年の皐月賞馬ディーマジェスティから学んだこと。
この配合は産駒数こそ少ないものの、当たれば大物を狙える配合だと思います。
また、2代母父トニービン、母父パワー型種牡馬というのもディープ産駒の成功例に合致しています。
母と同じロベルト系の父を持つ叔父ヴィクトリーが皐月賞を勝っていることからも、パワー型でダービーより皐月賞向きの適性の馬かなぁとは思いますが、まずはうまくクラシック路線に乗ってほしいですね。
馬体は垂涎ものだと思いますし、この馬も指名重複がある中クジ引きで勝利して獲得できた馬なので、頑張ってほしい所です。

3位のアンティノウスは、とにかく6月の開催で新馬デビューしてくれる馬を指名する!ということで話題になっていたクロフネ産駒を選んだんですが…デビュー戦は8着という微妙な結果に…。
血統的にはクロフネ×母父サンデー系×母母父ミスプロの組み合わせはフサイチリシャールなどと同じで、2歳戦から走れる早熟性があるハズなんですが。。。
初仔で、母父ネオユニヴァースの傾向も掴みきれていない中の指名だったのは気になったんですが、思ったよりも走ってくれなかったなぁ。
ま、初戦は馬群の中で窮屈な競馬を強いられ直線でも不利がある競馬だったので、改めてスムーズな競馬でどうなのかを見てみたいですね。
まだ1年間巻き返しの期間はあるし、この馬はVice Regentクロス持ちでダートでもイケそうなので、とりあえず1勝をあげてもらえればOKです。

4位は、実は最初はムーヴザワールドを選んだんです。
ただ、全姉タッチングスピーチは期間内1勝、全兄New World Powerは先日3歳5月にデビューで未だ未勝利と、ダービールールのPOGではリスクの方が高いと思いチェンジ!
代わりに選んだのが牝馬のグラニーズチップスです。実際の選択順としては9番目の馬ですね。
この馬は富士S勝ち馬ステファノスの半妹で、母のココシュニックは優秀な繁殖牝馬になるんじゃないか?と思っています。
祖母ゴールドティアラの持つミスプロ×ダンチヒは晩成傾向のあるハーツクライにPOG期間中に仕上がる早熟性をもたらす好配合。
またハーツクライ×クロフネは産駒数が少ないこともありまだ結果が出ていませんが、柔らかいハーツクライにパワーと頑強さをもたらすクロフネの相性は良くないハズはないと思ってます。
牧場での評価も、牝馬四天王と呼ばれているほどで育成も非常に順調ということなので牝馬の隠し玉として楽しめたらいいなぁ、と。

5位のエレクトロニカは、先日すでにレビュー済みの一頭。
とにかく血統的にはディープと相性のいい血統がこれでもか!と詰め込まれています。
440kg台とやや小柄なディープ牝馬ではありますが、それも昨今のミッキークイーン・シンハライトで牝馬ならやや小柄でもOKという事実が出てきたので問題ないと思いたい。
自分的に須貝厩舎といえば過去の指名馬クルミナルですが、そのクルミナルに似ているという評価もあるようですので、まずは来年のクラシック戦線を見据えて順調に育ってほしいですね。

6位のアルトリウスは、昨期の指名馬ブリゲードの全弟。
そのレビューは1年前に書いています。
ミュゼスルタンと7/8同血で、キンカメ×フレンチデピュティ×サンデーという配合はパワー寄りではありますが2歳戦から走れるマイラータイプ。
ブリゲードは年明け早々に橈骨の剥離骨折を発症し未だ未出走で悔しい思いをしたので、そのリベンジです!
厩舎が浅見厩舎からPOGでは敬遠されることもある藤沢厩舎に替わりましたが、本馬はすでに先日入厩済みと順調さは兄とは段違い。
とりあえず、目指せNHKマイルC路線ですかね。

7位指名のミンネザングは、牝馬をまだその時点で1頭しか取っていなかったので、今度は関東のディープ牝馬を取ろうと。
残っていた中で最有力だと思ったのはこの馬でした。
これまできょうだいは全姉と半姉の2頭が出走し、全姉テンダリーヴォイスはアネモネSを勝ち桜花賞に出走。半姉ハマヒルガオも新馬勝ちと、仕上がりの早い所のある母系です。
母父キングカメハメハは7頭中5頭が勝ち上がりうち2頭がOP勝ちとアヴェレージが高い!おそらくキンカメが持つヌレイエフとラストタイクーンが相性がいいんでしょうが…。
また、祖母ブロードアピールはダート重賞を勝ちまくったのでゴリゴリパワータイプっぽいんですが、実はTurn-to4・4×5にプリンスキロ5×5クロス、さらにセクレタリアト(ボールドルーラー×プリンスキロ)を持つので、実はキレに特化した配合の持ち主です。芝でもダートでもとんでもない鬼脚で突っ込んでくるレーススタイルは、この配合から来ていたわけですね。
ディープとの組み合わせではSir Ivorが刺激されるので、キレを増幅する効果が期待できます。
テンダリーヴォイスよりも馬格があるということなので、まずは全姉超えを目指してもらいたいです。

8位は穴馬・サトノグラン。この馬はそれほどマークされていなかったんじゃないでしょうか。
この世代、種牡馬のポイントとしては①ディープ産駒が史上最高頭数②キングカメハメハが体調不良で産駒数激減③ハーツクライが前年の体調不良から回復し産駒数増、でしょうか。
ディープ産駒は昨期の大豊作もあり今年も大人気でしたが、実は産駒数が82頭→146頭と倍近く増えたハーツクライ産駒が、絶好の狙い目なんじゃないかと。
で、母ピラミマや母トゥーピーは人気してましたがこの馬も血統的にはいいところがあると思っています。
母スネガエクスプレスは8月産まれという超超遅生まれで素質を発揮できませんでしたが、祖母サンスプリングはアルゼンチンでGⅠ・CEクラシックほか重賞3勝。母系にサザンヘイローというのは今年のダービー1,2着馬マカヒキ・サトノダイヤモンドと共通しています。
母父ウォーエンブレムはブライトエンブレムきょうだいがプチブレイク中。ミスプロ系でありながら欧州血統を豊富に持っていて、奥行きのある配合です。どちらかというとパワーと前向きな推進力を感じる馬が多いので、柔らかさが特徴のサンデー系種牡馬と合うんじゃないでしょうか。
ミスプロ×ヘイロー持ちはワンアンドオンリーとヌーヴォレコルトにも共通している配合なので、早期から活躍してくれる可能性があります。
すでに外厩への移動は済んでいるようで、入厩が近そうなのもポイント高いですね。

9位のダノンクライムは、そんなに人気していないですが面白い1頭かと。
今年指名するにあたり、もう一つ留意したことがあるんですが、それが「母系の重要さ」。
ま、母がGⅠ馬とかきょうだいにGⅠ馬や重賞勝利馬が複数いるとか、そういう馬達は当然人気になります。でも、そこまでではなくても産駒に確実に能力を伝える、ようは産駒の勝ち上がり率が優秀な母っているんですよね。
この馬の母シェルズレイもそんな1頭で、これまでの産駒は5頭がデビューし全頭が勝ち上がり。うち半兄シャイニングレイはGⅡホープフルSの勝ち馬です。
シャイニングレイがホープフルS勝ち後の弥生賞で惨敗して戦線離脱、そのすぐ下の兄が1勝馬ということでイメージとしてはあまりよくないかも知れませんが、まず確実に1勝を狙える馬を…という自分の狙いはハッキリしてます。
母シェルズレイはクロフネ×トニービン系という成功配合で、クロフネのパワーとトニービンの柔らかさが上手く融合されていてサンデー系種牡馬に合う血統。
父ヴィクトワールピサはヘイロークロスとミスプロ持ちで軽さがウリですから、母に合いそうなイメージがあります。
シェルズレイは気性が悪く失敗した馬でしたから、この馬はそこをうまく育てて欲しいですね。

ラストの10位に指名したモンドキャンノは、見事に昨日の函館新馬戦を勝ち上がってくれました。
ま、この馬は母がGⅢアイビスサマーダッシュの3着馬で、POG本でも早期デビューが見込めてPOG向きとのコメントがあり、入厩前にも1600万下のプレイズエターナルと互角に動いたという情報があったので、速攻系の短距離要因として指名したんですがまずは狙い通り走ってくれました。
この馬もきょうだいは1頭を除いてJRAで勝ち上がりと母の繁殖成績は上々。
母はサクラバクシンオーの柔らかみのあるスピードとモーリストンベルのやや硬質な米パワースピードが結びついた快速馬でしたが、それがキンシャサノキセキと配合されてうまく長所を伸ばすことに成功したかな、と。
3/4半兄のブルーイングリーンはダートのマイル路線で2勝に終わりましたがこの馬は父がキンシャサノキセキに代わり、最近のトレンドであるサンデー系種牡馬×ノーザンダンサー多重クロスが発生しているのも配合としてポイント高いですね。
まずは1ヶ月後の函館2歳S、そしてその後もマイル路線で活躍してくれればうれしいですね~。

今期の指名ポイントとして挙げた「指名馬全頭デビュー→全頭勝ち上がり」、まずは順調な滑り出しを見せてくれたと思います。
一転心残りはディープ牝馬で本当に取りたかったフローレスマジックかオンリートゥモローのどちらも取れなかったことですが…まぁ、15名の指名重複があるなかで1位2位がクジ引きで勝利できたことも踏まえ上々のドラフトだったと思います。
あとは、身内POGではまだ重賞勝ちが果たせていないのでそこも今期はクリアしたいかな。いきなりモンドキャンノがそれを達成してくれれば一気に弾みが付きそうですがさて…。

ようやくドラフト指名馬レビューが終わりましたが、次回からは日刊競馬POGの指名馬レビューをしようかな、と。
こちらは指名重複なしで好きな馬が選べるのでやや身内POGの指名馬とはラインナップが違い、ほぼ全馬大物候補になっています。
また、今後の予定として7月に入ればセレクトセールも開催されるので、そちらのレビューも昨年に続きやっていきたいですね。


2016年06月14日

第6回を迎えます、身内POGの指名馬レビュー。結局昨日一昨日では書き終わらずこんな深夜に持ち越しとなりました。明日は昨期POGの清算もあるので、一応それまでに自分以外の方のレビューは終わらせておきたかったんです。
しかし、こうやって1頭1頭のレビューをすることが、後々自分の実になればいいんですが(苦笑)…。

今日はむらやまさんの指名馬から。参加初年度にオルフェーブルを指名して初優勝を飾るというミラクルを起こされてます!
ここ3年は最下位2回に4位と浮き沈みのかなり激しい成績となっていますが、今年は果たして?

1位.ヴァナヘイム(グルヴェイグの2014)
2位.ダノンロマン(イマーキュレイトキャットの2014)
3位.オンリートゥモロー(アコースティクスの2014)
4位.ゴールドヘリテージ(アーヴェイの2014)
5位.プロキシマ(ノーブルステラの2014)
6位.レイデオロ(ラドラーダの2014)
7位.マイネルズイーガー(マイネカンナの2014)
8位.ステイオンザトップ(プチノワールの2014)
9位.イノセントデイズ(レディハピネスの2014)
10位.ホープフルスター(ストラテジーの2014)

1位指名はエアグルーヴ一族、母グルヴェイグがマーメイドS勝ちのヴァナヘイムですね。
ディープ×母父キンカメは最近注目の配合ですが、この馬はその逆のキンカメ×母父ディープという配合。
これまでこの配合で出走したのはオオオク1頭が未勝利と結果は出ていませんが、良血馬達が出てくればおのずと結果は付いてきそうです。
この馬は祖母が前出のエアグルーヴで、ドゥラメンテと7/8同血でもあるのがポイント。
情報によるとすでにゲート試験に合格と順調なようですが、基本的にこの一族は晩成傾向があって母も完成したのは4歳夏。
この馬は初仔でもあるので個人的に様子見したんですが、いい馬なのは間違いないです。

2位、ダノンロマンはセレクトセールで1億円以上の値が付いたディープインパクト産駒。
母は米4戦1勝とディープの花嫁としては競争成績が振るわないんですが、血統は祖母がミエスクというピカピカの世界的良血。
さらに母父Storm Catなので、配合的にはリアルスティールと100%同血。配合的にはすでに結果が出ていて文句なしなので、あとは順調に調整できているか…といった環境的な部分が成功するかどうかを分けてきそうです。

3位のオンリートゥモローは、自分と指名がかぶった馬。クジで負けてしまったので、悔しいです。。。
この馬は昨期指名したタイムレスメロディの全妹で、すでにレビュー済みです。
姉は馬体減に苦しみ期間内1勝に終わったんですが、この馬は馬体があるのでその点で期待が大きいです。あー、本当にクジで負けたのが悔しい(笑)。

4位はゴールドヘリテージ、母アーヴェイは米GⅠフラワーボウル招待Sがあります。
母父Danehill Dancerはステイゴールドと相性のいいデインヒルの直仔。
一方で母母父は相性の良くないサドラーズウェルズ系。とはいえIn the Wingsの系統は比較的日本の馬場に合うんですが…。
また、母の血統はバリバリの欧州血統。デインヒル系×サドラーズウェルズ系は欧州ではGⅠ馬を多数輩出し結果が出ているニックスなんですが、日本では重さが出てしまうんでしょうか。
母の期待度のわりにきょうだい2頭はジリ脚タイプで未勝利を勝ったのみと、母の素質が上手く伝わらず重さが出てしまっている感じですが、父がステイゴールドに替わって前進があるか?

5位指名のプロキシマも、ステイゴールド産駒。
こちらの母ノーブルステラはGⅠ勝ちこそないものの重賞4勝含む8勝の活躍馬。初仔の半姉ノーブルジュエリー(父Smarty Jones)は6勝、京都牝馬Sで3着があります。
ただ、父がサンデー系に替わったきょうだいはノーブルコロネットの2勝が最高。全姉サトノサンシャインも現在未勝利と結果が出ていません。
母はドイツ馬でMonsun×Dashing Bladeと重めの血統、サンデー系と相性のいい血も少ないので、配合としてはあまり評価できないかな。
ただ、この馬はすでに池江厩舎に入厩してCWでの追い切りでなかなかの時計を出しているようですから、きょうだい達を超える成績も期待できるかも。

6位レイデオロは、昨期指名したティソーナの半弟ですね。
ティソーナはダイワメジャー産駒の配合のなかでもなかなかポイントが高いと感じたので指名しましたが、この馬は父がキンカメに替わりパワーが強調される配合形態になっています。
自身はミスプロの3×4クロス持ち、そこから派生したNashuaの5×6・6クロスはパワー増幅とダート適性を強める傾向があります。
スピードはありそうですがそれが芝向きのものかは、血統からは?マークがつくかも。
育成自体は順調ですでに入厩できているようですから、その点は好評価かと思います。

7位のマイネルズイーガーは、新種牡馬のアイルハヴアナザー産駒。
先日デビューを果たしましたが、結果6着と1番人気の前評判を裏切る結果となってしまいました。
配合を見ていくと、父アイルハヴアナザーがFlower Alleyからミスプロクロスを受け継ぎ母父がロベルト系のArchなので、ダート向きのパワー血統です。
母マイネカンナはGⅢ福島牝馬S勝ち馬で半兄に春の天皇賞馬マイネルキッツがいる良血ですが、その父アグネスタキオンはロイヤルスキーの影響かダート向きの適性を伝えていて、父母共にダート向きの配合。
芝のスピード競馬ではやや不利かも知れませんね。。。
仕上がりは早いので、そこを武器に早期に勝ち上がりたいところです。

8位ステイオンザトップは、阪神JFなど重賞2勝のローブティサージュの半弟です。
母プチノワールはGⅠ馬を出しているように非常に優秀な配合の持ち主なんですが、ステイゴールドと合うかは微妙なところです。
ステイゴールドはノーザンダンサークロス持ちの産駒が好成績を挙げていますが、母父サドラーズウェルズ系のステイゴールド産駒は重賞勝ち馬0。
また母はヘイロークロス持ちなんですが、ステイゴールド産駒ってディープ産駒やハーツクライ産駒とタイプが違って、ヘイロークロスを持つ活躍馬がいないんですよね。
ミスプロ持ちのステゴ産駒も全体的にあまり成績は良くない…と、父母の相性はあまり保証できません。
半姉ウィズザフロウに全姉ニエロとサンデー系が父の2頭が未勝利馬なのも、全体的に柔らかさ→緩さが強調される配合形態によるところが大きそう。
まずは、順調に仕上がるのかを見極める必要がありそうです。

9位に指名されたイノセントデイズは、実は個人的に出資を考えていた馬です。
迷っているうちに先日満口で募集締め切りとなってしまったんですが(苦笑)、血統的にはいいものがあります。
この馬の母レディハピネスは未勝利馬も、祖母レディパステルはオークス馬。
配合的にも、ダイワメジャー×サドラーズウェルズ系×Blushing Groom持ちは、メジャーエンブレムと共通です。
またトニービン持ちのダイワメジャー産駒もコパノリチャードという成功例があります。
全兄マテンロウハピネスがOP橘Sを勝っているように素質も折り紙付き、ダイワメジャー牝馬ではかなり上位にランクされる1頭じゃないでしょうか。
マイル路線での活躍が期待される1頭です。

10位ホープフルスターはゼンノロブロイ産駒。
母は4勝馬のストラテジー、全兄ジャストドゥイングはPOG期間内にOP2勝の活躍馬です。
配合的にはミスプロ4×4、Buckpasser5×5でマイニング≒Miswakiの3×3相似クロス持ち。ミスプロクロス持ちのロブロイ産駒はダラダラと惰性で走るタイプに出やすく、長距離やダートに適性が高いタイプが多いんですが、マイニング≒Miswakiの相似クロスでパワーも強化した影響と母父フレンチデピュティの影響で、全兄は芝1200mの葵S勝ちがあります。
ロブロイ×フレンチデピュティといえばアニメイトバイオを出した配合でもあるので、2歳戦での活躍が見込める早熟さがあります。
すでにゲート試験に合格していますので、速攻系として働いてくれそうな1頭です。


むらやまさんの指名馬は、良血馬でもバリバリ人気の馬ではなく、やや変化球の指名馬が多い印象。ディープ産駒でも、同じ配合で人気のカデナダムールではなくダノンロマンを指名したり。。。
やはり初期罰符によるリードでスタートダッシュを決める作戦でしょうか。
個人的には出資を考えていたイノセントデイズが指名されたのは、ちょっとうれしかったですねぇ。


最後は、わかいさんの指名馬。身内POGでは1年先輩ですが昨年はアドマイヤエイカンが初の重賞勝ちを果たし、先を越されました…。
 
1位.ヘリファルテ(シユーマの2014)
2位.グレンマクナス(ララアの2014)
3位.タイセイスターリー(スターアイルの2014)
4位.クインアマランサス(ヒカルアマランサスの2014)
5位.カデナ(フレンチリヴィエラの2014)
6位.サトノポラリス(モアザンベストの2014)
7位.(メジロドーベルの2014)
8位.ダノンディスタンス(アゲヒバリの2014)
9位.ヘルデンレーベン(メイキアシーの2014)
10位.(ポイントフラッグの2014)

1位ヘリファルテは、POG本のレビューで何回か名前が出ています。プロフィール的には、ディープ産駒・サンデーR・堀厩舎で米英でサンチャリオットS、EPテイラーSと芝GⅠを2勝した母の初仔と文句なしの1頭です。
母はミスプロ3×4クロスと、そこから派生するMachiavellian≒Conquistador Cieloの2×3相似クロス持ち。あまりミスプロクロスはPOG向きではないんですが、一方でノーザンダンサー4×4、Natalma5・5×5・5、ニアークティック5×5・5とノーザンダンサーを強調する血も持っているので、どちらが強く出るかでうまく3歳春までに仕上がるかが分かれてきそう。
母父父Machiavellianはヴィルシーナが持っている血ではありますが、やはりミスプロ系の血を持つディープ産駒はフォルリ、Vaguely Noble、Swapsなどハイペリオン系の血のサポートがある方が好みですね。
ただ、それでも期間中にきっちり仕上げてきちゃいそうなのが堀厩舎のスゴいところというか恐ろしいところなんですが…。

2位グレンマクナスは、社台RHで高額募集のディープインパクト産駒。母ララア(ガンダム?)は米G1ハリウッドスターレットS勝ちの星があります。
この馬は、今シーズンちょくちょく見かけた「母父Tapit」の1頭。昨日のベルモントSでは、Tapit×母父サンデーのラニが見事3着入選を果たしましたが、果たして逆パターンは芝で走れるのか?が気になるところ。
母の血統はバリバリの米血。ミスタープロスペクター4・5×5の3本のクロスが、それを物語っています。ディープとの組み合わせでは緩さにつながりやすいですね。
またニジンスキー4×5も近い世代に併せ持ち、ミスプロ×ニジンスキーといえばジェイドロバリーやスキャンが代表産駒と考えるとやや軽さ、淡泊さが目立つ配合形態ですね。
きょうだいは半姉1頭と全兄・全姉が1頭ずついますが、母の軽さや緩さが出てしまったのか今のところ勝ち上がった馬はいません。
まずは勝ち上がり一歩ずつきょうだいを超えたいところです。

3位のタイセイスターリーはNHKマイルC馬ミッキーアイルの半弟。きょうだいはミッキーアイルだけが大成功を収めていますが、ほかの半兄2頭も勝ち上がりと母の繁殖能力は折り紙付きです。
配合的にも母がノーザンダンサークロスを持つパターンは○。マンハッタンカフェ産駒に足りない筋力・パワーの補強がしっかりできています。
デインヒル、Be My Guest、ヌレイエフはいずれもマンハッタンカフェとニックスではないんですが、母の能力の高さを考えればハズレはない1頭でしょう。マイル路線で期待できる1頭かと思います。

4位は、クインアマランサス。重賞は京都牝馬Sの1勝もヴィクトリアマイルで2着した母の2番仔になります。
ハービンジャー産駒の半姉ギモーヴは現在1勝馬ですが、フラワーCで4着となかなかの素質を見せています。
血統的に、キングカメハメハ×母父アグネスタキオンは今年の桜花賞3着馬アットザシーサイドと同じ。
この馬は祖母スターミーの父がA.P. Indyなので一見ダートのマイラーっぽいんですが、スターミーはRound Table・プリンスキロ親子にヘイルトゥリーズンのクロスを持っていて、ロイキロ血脈の代表馬Foreseerの血を増幅しているのでここが上手く伝われば芝のキレ味勝負でもサンデー系の馬達と渡り合えるかも知れません。

5位に指名のカデナは、日高産のディープインパクト産駒。生産者グランド牧場×馬主ノースヒルズと珍しい組み合わせです。
この馬のきょうだいは8頭中JRA勝ち上がりが2頭とアヴェレージは低いんですが、Giant's Causeway産駒の長兄スズカコーズウェイはGⅡ京王杯スプリングCを勝ち爆発力があります。
この馬は母父フレンチデピュティということで、今年のダービー馬マカヒキと同じ組み合わせ。
マカヒキと比べると他にディープと相性のいい血が近い世代に見当たらないこと、母母父がディープとあまり相性のよくないSeattle Slewであることなど違いはありますが、なにしろこの組み合わせは勝ち上がり率75%オーバーのインフレ配合。
全姉クイーンリヴィエラも3勝を挙げていますから、順調なら面白い1頭です。

6位のサトノポラリスも日高産のディープインパクト産駒。こちらは千代田牧場の期待馬。池江師がサトノダイヤモンドに似てると言ったとか…。
この馬はきょうだいが全馬父ディープで、この配合に賭ける熱意を感じます。全兄タイセイドリームは4勝を挙げていますが、POG期間中は1勝。その他のきょうだいも未出走、1勝、未出走と体質の弱さは気になりますね。
全姉デビュタントも女版キズナと呼ばれドラフトでそこそこ人気していたように、素質はあるんでしょうが。。。
母はノーザンダンサー4×5、ボールドルーラー5×5、プリンスキロ6×6、ヘイルトゥリーズン6・5×5と似た血統で構成されているので、その弊害が出ているのかも…。
この馬も、素質を発揮するには順調に育成が進むかがポイントになりそうです。

7位は、メジロドーベルの2014。オークス馬に新種牡馬ルーラーシップの組み合わせです。母20歳時と高齢の産駒ですがセレクトセールでは6000万円で取引されています。
ルーラーシップ産駒だとまずは母系にサンデーという馬が多いんですが、この馬はサンデーの血を持たず代わりにノーザンテースト4×4クロスが発生しています。
ノーザンテーストは頑健さを補強しますが、あまりパワー型に出てしまうと芝向きのスピードが削がれてしまうかも。。。
3/4同血の半姉メジロヒラリーは未出走、きょうだいも7頭で6勝と母の競争成績は振るいませんが果たして母の最高傑作になれるか?

8位にはダノンディスタンス、ルーラーシップ産駒の期待馬の1頭です。
きょうだいは全馬違う父ながら4頭中3頭が勝ち上がり、勝てなかった1頭は父がチチカステナンゴで出世頭が5勝のメドウラークなので、フェアリードール一族らしく母の能力は高いですね。
2代前がキンカメ、エアグルーヴ、クロフネ、トゥザヴィクトリーですからトゥザワールドとポルトフィーノが合体したような配合です。
ヌレイエフクロスを持ちますし、全体的にもノーザンダンサーが6本と多いのでその影響が強いパワー型かなぁ、という感じはします。
逆にうまくサンデーの柔らかさが出ていれば、芝でも面白いんじゃないでしょうか。

9位のヘルデンレーベンは母の全弟に英ダービー馬のPour Moi(父Montjeu)、母の全姉に仏オークス2着のGagnoaがいる良血。
先日高松宮記念に出走したブラヴィッシモの半弟でもあります。ただ、全兄スワーヴアーサーはまだ1勝馬なのでその成績は超えたいところ。
配合的にはミスプロ4×5クロスにヘイルトゥリーズン5・6×5クロスと父の配合を継続した形態。ただ、それが軽さや緩さにつながってしまうとPOG期間中に仕上がらない危険性はあります。
祖父ネオユニヴァース×サドラーズウェルズの組み合わせは皐月賞馬アンライバルドが出ていますので、うまくサドラーの重厚さがバランスを取ってくれれば…。

最後の10位、ポイントフラッグの2014は名馬ゴールドシップの全妹。奇跡の「ステマ配合」ですね。
ただ、この配合って牡馬が驚異的な成功を収めているのに対し牝馬は2勝のメジロミドウの成績が最高。ステイゴールドは全体で言っても牡馬の成績の方が圧倒的に優れています。
一方でステイゴールド産駒は近年牡馬より牝馬のほうが成績がいいという逆転現象が起こっているので、そこに着目すればこの馬もイケるかも?という推論も。
ま、ステイゴールドは産駒の傾向が掴みづらい種牡馬でもあるのでとにかまずは走りを見てみたいですね。

わかいさんの指名馬は、ヘリファルテのような馬もいればメジロドーベル産駒にゴールドシップの妹とロマン枠?的な馬もいてバラエティ豊かですね。
今年は重賞勝ちに続きGⅠ勝ちなるか?

さて、ここまで書いてきましたが自分の指名馬のレビューをする余裕がなくなってしまいました(笑)。今週は飲み会が多いので、自分の指名馬のレビューは週末になりそう…。


2016年06月11日

1週間ぶりのごぶさたです。
安田記念で春のGⅠウィークも一区切り、間もなく函館開催も始まり夏のローカルシーズン到来…一般的には宝塚記念まで2週間はのんびりした雰囲気が流れます。
ただ、POG的にはすでに新馬戦が開幕、3回東京・阪神開催からは過去にメジャーエンブレムやイスラボニータなどの大物も出ていて、一時たりとも目が離せないですよね。
で、今日の更新は指名馬レビューの第5回です。

今日のレビューは、ドラフト会議や忘年会などで毎回お店を使わせて頂いている、バーのオーナーみどりさんから。
2013-2014シーズンにハープスター、2014-2015シーズンにミッキークイーンと、2年連続の牝馬クラシック馬を指名された実績があります!

1位.サトノヴィクトリー(ジョコンダIIの2014)
2位.ラボーナ(ハッピーパスの2014)
3位.エイプリルミスト(スターダムバウンドの2014)
4位.ハリーレガシー(バルドウィナの2014)
5位.ポポカテペトル(ミスパスカリの2014)
6位.レーヴルシード(レーヴディマンの2014)
7位.コリエドール(レクレドールの2014)
8位.サトノクロニクル(トゥーピーの2014)
9位.トルネードアレイ(ブルーミングアレーの2014)
10位.シェリトリンド(ラクカラチャの2014)

1位指名を受けたのはサトノヴィクトリー!ディープ産駒の良血馬です。ま、ディープ産駒で良血じゃない馬ってそうそういませんが…。
セレクトセール2015で2億3500万円の値が付いた際と、先日の2回レビューをしています。
ま、それだけ注目度が高い一頭だと。
この馬は配合もスゴいことになっていて、とにかく父の持つヘイロー≒Sir Ivorの相似クロスとAlzaoの血を徹底的に増幅しています。ただ、その分馬体の緩さや体質面は気になりますかね。
ノーザンダンサーとBuckpasserのクロスで馬体の緩さを解消し、パワーを補強した父Marjuの姉と兄が活躍して、父ステイゴールドの半姉シャレードスマイルが3歳3月デビューでまだ2戦しかできていないことも、気になる…。
個人的には堀厩舎という点を考慮しても、POG期間中の活躍という点ではギャンブル要素の高い1頭かと思っています。

2位はラボーナ!うーん、この馬は欲しかったんですが…やはり15人参加だといい馬は早々にいなくなってしまう…。
この馬のきょうだいは全馬3勝以上と母の繁殖成績は優秀なんですあ、特に母とキンカメの相性が良好で、半兄コディーノは重賞2勝、半姉チェッキーノは重賞1勝に先日のオークス2着、もう1頭のキンカメ産駒トレクァルティスタも1000万下に在籍中。
この馬は父が新種牡馬ルーラーシップですが、3/4同血なので配合的にも安心感があります。
コディーノ達の配合と比較するとエアグルーヴの血がプラスされた形ですが、祖母のハッピートレイルズが保有するハイペリオンやフェアトライアルの血がトニービンと呼応し、さらにスピード豊かな配合になったんじゃないでしょうか。
牧場での評価もきょうだいより大物感がありそう、と超えられなかったGⅠの壁を変えられるかも!?

3位のエイプリルミストの母は、BCジュヴェナイルフィリーズなどGⅠ5勝でエクリプス賞最優秀2歳牝馬に選ばれた名牝。
半兄2頭は未勝利しか勝てず期待ハズレに終わっていますが、父がBig Brown→キングカメハメハ→ディープインパクトと変わり、また牝馬に出たことでいい影響があるのか?
血統ですが、自身は5代アウトクロス馬。
母の血統を見るととにかく米血クロスが特徴的なのがわかります。ボールドルーラー6・5・6×5・6にレイズアネイティブ5×4、母父Tapitの持つミスプロクロス、などがメイン。
母父Tapitはディープと相性のいいUnbridledを持ちますが、全体にスピード血脈であるナスルーラの本数が多く、またダート適性や軽さや一本調子さを強調する米血が集まっていて、底力やスタミナを補強してくれる血がないのは気になります。
ナスキロ血統は数本持っているのでそこがSir Ivorの血をうまく刺激できるかがポイントかと思いますが、個人的に配合はあまり評価できないかな。
ただ、すでに入厩済みでゲート試験も合格し7月の新馬戦が目標と、仕上がりの早さは米血メインの血統の特徴でしょう。

4位のハリーレガシーは今年の桜花賞馬ジュエラーの全弟。
血統はジュエラーが勝ち上がった際の記事で書いています。
すでに結果が出ている配合なので、もうなんやかやと言う必要はないかなと(笑)。
父ヴィクトワールピサの産駒がデビューして1年経ちますが、たった1頭の重賞勝ち馬ジュエラーの配合から察するに、父はヘイロークロスにミスプロ持ちで軽さが際立っているため欧州血統の刺激がポイントになるのかな?と想像しています。
しかしこの馬の場合は、とにかくきょうだいが牝馬ばかり走っている一族なので牡馬に替わってどうかというのが一番のポイントかも。

5位指名を受けたポポカテペトルは今年のスプリングS勝ち馬マウントロブソンの全弟。
この馬はすでにレビュー済みの1頭です。
母とディープの配合では全兄2頭が勝ち上がり。この馬は所属も全兄ハワイアンソルトと同じ友道厩舎ということで、叔父のクロフネ級の大物感があるかは?も、安定して勝ち上がってくれる1頭という感じです。

6位はレーヴルシード。
母は名牝レーヴドスカーの全妹ということで、先日青葉賞で3着だったレーヴァテインとは同血の叔父という間柄になります。また、自身の半姉BethrahはGⅠ愛1000ギニー勝ち馬という良血ですね。
配合的には5代アウトクロス馬。ただ、母は欧州血統メインながらサーゲイロードクロスにRiverman持ちと牝馬向きのキレを増幅してくれる血を持っていて、瞬発力がありそうな雰囲気。
ただ、全姉エールデュレーヴは新馬勝ちを飾るも以降の2戦は馬体減が響き掲示板も確保できない状況。この馬も馬体をどう維持するかは大きな課題になって来そうです。

7位コリエドールは、サッカーボーイやステイゴールドが出ているダイナサッシュ一族の出身。
叔父は前出のステイゴールドで母自身もGⅡローズS勝ち、半兄ベルーフもGⅢ京成杯勝ちを果たしています。
血統はクロフネ×サンデー×ノーザンテースト持ちでファルコンS勝ち馬インパルスヒーローと似ています。
ま、POG向きのクロフネ産駒は母方にミスプロなど米血を集めたタイプが多いんですが、母系の影響かこの馬は6月中にも入厩するらしいです。堀厩舎×サンデーRで期待感は高い1頭ですね。

8位指名のサトノクロニクルは半兄サトノラーゼンが京都新聞杯勝ちからダービー2着という戦績を持っています。
ハーツクライ産駒はどちらかと言うと晩成タイプが多くPOGでは指名を避けれれがちですが、血統にミスプロ+ダンチヒを持つ馬は3歳春までに仕上がるタイプが多いのでその点は好感が持てます。
また、父方のヘイローを刺激するのもハーツクライ産駒の成功パターンの一つですが、この馬は母がヘイルトゥリーズンとForeseer(カーリアンの母)でこのパターンを踏襲しています。
で、ミスプロ+ダンチヒ+カーリアンはワンアンドオンリーも持っているパターンなので、血統的には非常に評価が高いです。

9位トルネードアレイは3/4同血の叔父にトーセンラー・スピルバーグ兄弟がいますね。
母父シンボリクリスエスのディープ産駒に大物はいませんが、9頭デビューして6頭が勝ち上りと母父ロベルト系としてはなかなか優秀な組み合わせです。
ただ母のブルーミングアレーは父系のロベルト・母父系のミスプロ・母母父のサドラーズウェルズの組み合わせがNashua≒Nantallahの相似クロスでややダート向きのパワー型なのは懸念点ですが…。
姉は馬体減で素質を発揮できていないので、この馬はその点も解消できるかがポイント。

ラスト指名、10位のシェリトリンドは母ラクカラチャが英GⅠナンソープS勝ちのステイゴールド産駒。個人的にはノーマークでした。
母は絶滅寸前のウォーニング - Known Factと遡る父系の出身です。ただ、この系統は母父としてよい血統ですね。
また、母にはフォルリやVaguely Noble、ニジンスキーといった母系に入って良い欧州血統があるのも注目点です。
母はレイズアネイティブ5×4クロスの持ち主、祖母Peggy Spencerはハイペリオン血脈が豊富でかつフェアトライアルクロス持ちとここにスピードの原点がある感じです。
ま、自身の配合は5代アウトクロスでステイゴールドと相性の良い血統はニジンスキーくらいと珍しいタイプで判断は難しいですが、母のスピードが上手く伝われば面白そう。

みどりさんの指名馬は、とにかく社台G生産馬できょうだいや近親に活躍馬がいる、または母が重賞勝ち馬という馬を狙い打ってます。その分、初期罰符は毎年ダントツナンバーワンなんですけどね。。。
大物候補は多いんですがコツコツポイントを加算してくれる馬は少なそうなので、どれだけ大物を引けるかがカギになる指名です。


続いては、毎年上位をにぎわすも未だ優勝回数は0、眠れる獅子(?)ことむぎさんの指名馬。昨期の指名馬サトノダイヤモンドはダービーで惜しくもハナ差2着に泣きましたが、今年こそやれるのか!?

1位.フローレスマジック(マジックストームの2014)
2位.バリオラージュ(ファーストバイオリンの2014)
3位.ビッグディザイア(レッドディザイアの2014)
4位.バリングラ(Sweet Dreams Babyの2014)
5位.ユラノト(コイウタの2014)
6位.カトリーヌ(デビルズコーナーの2014)
7位.ラモントルドール(タイムウィルテルの2014)
8位.サトノクリエション(サンデアの2014)
9位.モンドバーグ(アクアリングの2014)
10位.マイネルクラース(マイネヌーヴェルの2014)

ハズレ1位指名馬はフローレスマジック!
この馬、2位で行くつもりだったんですが…。ま、実はむぎさんの1位指名馬は自分とかぶっていてその馬は自分がくじ引きで勝って指名できたので、仕方ないか。
フローレスマジックはすでにレビュー済み
全姉ラキシス・全兄サトノアラジンなのでハズレはないでしょう。しかも牧場の評価は今年のノーザンファームの牝馬の中でもトップクラスと高い!
間違いなくGⅠ戦線に乗って来る1頭でしょう。

2位バリオラージュも評判馬。半兄サウンズオブアースはGⅠ2着2回がありながら重賞勝ちがない「最強の2勝馬」ですね。
他にも父El Corredorの半兄Dominicanも米GⅠブルーグラスSを勝利しています。
ただ、この血統はアタリハズレが大きい。同じEl Corredor産駒でもDominicanはGⅠ勝ちに対しツクバエルドラドは未勝利馬ですし、マンハッタンカフェ産駒でもサウンズオブアースに対しもう一頭の半兄クロイツェルは1勝馬。
ヴィクトワールピサ産駒のグローサーザールも未勝利馬、母16歳時の産駒ということもありややギャンブル性の強い血統かなと。
ただ、配合的に母はDixieland Band×セクレタリアトでディープのAlzaoを刺激する血統です。米国血統と欧州血統のバランスもよく、アタリが引ければ大物が出るのは間違いないですね。

3位ビッグディザイアは、母がブエナビスタとしのぎを削った秋華賞馬レッドディザイアという超良血馬。
ハービンジャー産駒の半姉レッドディヴェルは未勝利馬でしたが、父がキンカメに替わってさらに前進があるか?
血統的にはニジンスキー6×4、ノーザンダンサー5・5・6×5・5にヌレイエフ≒サドラーズウェルズの4×4がメインなので、馬体の硬さやパワーが前面に出過ぎないか、という懸念はありますね。うまくマンハッタンカフェのしなやかさを引き継いでいれば芝でもやれそうですが…。
また、馬体が560kgとまさに「ビッグ」なので(笑)、仕上がるのにやや時間はかかるかも知れません。
ただ、半姉レッドディヴェルも母も今年若くして亡くなってしまったので、その意味でこの馬にかかる期待は大きいですね。

4位指名のバリングラはキャロットファーム所属・堀厩舎のマル外ということで、プロフィールからは底知れぬ魅力を感じさせます(笑)。
父Fastnet RockはオーストラリアでスプリントGⅠ2勝、産駒は欧州では英オークス勝ちのQualifyや英チャンピオンS勝ちのFascinating Rockも出していますが、日本での産駒はブラヴィッシモなど総じてスプリンターに出ています。
母系はMontjeu×Alzaoなので中長距離型ですが、この馬の配合としてはノーザンダンサー4・5×4・5ですからやはり切れ味よりはパワースピードが前面に出た感じじゃないでしょうか。
ただ、2代前のPiccadilly Circusと3代前のAlzaoはそれぞれノーザンダンサー系×Sir Ivor系という血統なので、ここが上手く出ればキレのある馬になるかも…。
いずれにせよ堀調教師の手腕がカギを握りそうです。

5位に指名されたのはユラノト。母のコイウタはGⅠヴィクトリアマイルを人気薄で勝った印象が強いですね。
きょうだいはコンスタントに走っているワケではないんですが、全兄ミッキーラブソングはOP安土城Sを先日勝っていて、安心感のある配合。
自身はミスプロ3×4クロス持ちですが、母はヘイルトゥリーズンクロスを持ちますからいい意味の素軽さがあります。
母系に代々掛け合わされた種牡馬や母と全兄の適性からクラシック路線ではどうかも、マイル路線では活躍が見込めそうです。

6位カトリーヌは血統的に非常に面白い1頭。
母父Songandaprayerの祖母アンブライドルドって、最近ディープとの相性が注目されていますが米パワーの増幅という意味ではハーツクライにも合うんじゃないかと思っています。
また、Devil's Bag持ちでヘイロークロスが発生しているのはワンアンドオンリーと同じポイント。欲を言えばノーザンダンサークロスが発生していないのが不満ですが…。
半兄2頭はJRA未勝利なので、牝馬に変わって素軽さが出るかがカギでしょうか。

7位ラモントルドールは、活躍馬の少ないゴールドアリュール牝馬ですが半姉マジックタイムは先日ダービー卿チャレンジTを勝っているように優秀な牝系です。
本馬の配合はヌレイエフ≒サドラーズウェルズの3×3相似クロスにヘイルトゥリーズン4×4・6クロスが発生。
一方で、ヌレイエフ、ロベルト、サドラーズウェルズの組み合わせで発生するNashua≒Nantallahの相似クロスはダート向きのパワー型に出やすいので、芝向きに出るかは?も、ゴールドアリュールの成功パターンは踏襲しています。
牧場の評価も高いようなので、下位でいい仕事をしてくれそうな1頭です。

8位サトノクリエションも、ゴールドアリュール産駒ですね。この馬はノーマークだ…。
この馬はVaguely Nobleの5×4クロス持ちですが、このパターンはスマートファルコンと同じパターンですね。
母は米GⅢハニーフォクスHなど重賞2勝、母父Dare and Goは米GⅠパシフィッククラシックSなどを勝利、Alydar×セクレタリアトという配合でもあり、パワー型ですね。
ダート路線でどこまでやれるか。

9位に指名されたモンドバーグは、自分の指名馬候補に入っていた馬です。
半姉クイーンズリングはPOGでは人気がありませんでしたが、期間内にGⅡフィリーズレビューを含む3勝を挙げています。
母アクアリングは未勝利馬ながら、配合は優秀でこれが半姉の能力の源だと考えています。
ノーザンダンサー3×5にRiverman4×3、アルマームード5×5クロスとサーゲイロードの血も持つので、欧州血統でありながら日本向きの軽さ、キレがありパワーもあります。
本馬は父がヴィクトワールピサに代わりましたが、今のところヴィクトワールピサ産駒は母系に欧州血統を持つタイプがいいのかな?と思っていてこの馬はSicambre6×7・6クロス持ちで底力は十分でしょう。

10位マイネルクラースは、母マイネヌーヴェル(GⅢフラワーC勝ち)から指名されている思い入れのある血統なんですね。
血統的に3/4同血の叔父マイネルネオスは8勝を挙げGⅠも勝っている馬!…なんですが、そのGⅠは障害レースの中山グランドジャンプなんですよねぇ。。。同馬は平場での勝利は4勝中3勝が2600mと、完全なスタミナ型。
ブライアンズタイムが母父でさらにパワーが強化されますので、スピード勝負に対応できるかがカギでしょうか。
一方育成は非常に順調で、すでに明日12日の東京芝1800mでデビューを迎えます。素質馬が集まる1戦で、どんな走りを見せてくれるでしょうか。

むぎさんの指名は1,2位でかなりの人気馬を抑えながらも、中位以降は変化球勝負で初期罰符によるリードを取る戦法。下位がしぶとくポイントを稼いでくれれば、上位が狙えますよね。
また、マイネヌーヴェル産駒を指名し続けてるのはPOG愛を感じます。なんか、「自分の血統」を持つってうらやましいなぁ。

指名馬レビューも、自分を含めてあと3名の方で終了です。
明日は、最終回を書いていきたいと思います。


2016年06月05日

すでに昨日から新馬戦が始まり、早くも悲喜こもごもの人間模様が展開されていますが(そして自分は「悲」のほうだったりしますが(´ω`||)…)身内POGの指名馬レビュー・第4回です。

今日は一昨期にドゥラメンテを指名して2冠を達成、優勝を果たされたまつやまさんの指名馬から。

1位.ダブルバインド(ラッシュラッシーズの2014)
2位.ザウォルドルフ(ウィーミスフランキーの2014)
3位.ヒシマサル(シェリールの2014)
4位.ディヴァインハイツ(ドバウィハイツの2014)
5位.ゼロメリディアン(ザズーの2014)
6位.インヴィクタ(ラスティングソングの2014)
7位.コペルニクス(ロベルタの2014)
8位.スクービドゥーの2014
9位.ハウメア(ダイヤモンドディーバの2014)
10位.スターストラック(クルンプホルツの2014)

1位に指名されたのは、ディープ産駒の良血馬ダブルバインド!
セレクトセールの高額取引馬ということで、昨年一度レビュー済みです。
本馬はディープ×疑似キングマンボ配合+ブラッシンググルームというヴィルシーナやミッキークイーンが持つ構成と、ディープ×疑似キングマンボ配合+ゲイメセン(父Vaguely Noble)+Rivermanというショウナンアデラが持つ構成を併せ持っています。
上記3頭との違いはヌレイエフ持ちかサドラー持ちかという点で、母父Galileoは重いんじゃないか?というこれまでの懸念も、今期ヴァンキッシュランが青葉賞を制してデビューした4頭全馬が勝ち上がりならむしろいいんじゃない?という感じにすらなっています。
ダンチヒ持ちのディープ産駒も好成績…ということで、血統的にはディープと好相性なパターンがギュッと詰め込まれているんです。金子真人氏が競り落としたというのもプロフィール的にはポイント高そう。
一つだけ懸念点があるとすれば、4月時点で馬体が430キロ台と小柄なところでしょうか。

2位はザウォルドルフ、こちらもディープ産駒で母が米GⅠ2勝という良血馬。
この馬もプロフィールに注目してレビュー済みです。
やや米血に偏り気味の血統構成なのでマイル~中距離が距離適性かなぁという感じはしますが、今年のダービー馬を育てた友道厩舎所属ということを考えると確実にOP入りしてきそうな雰囲気。

3位指名は3代目ヒシマサルです。この馬リストアップしてたんだけどなぁ…。
かつてはヒシアマゾン始めよく先代の阿部雅一郎さんのヒシ馬が走っているのを見たもんです。初代・2代目ともヒシマサルは重賞勝ちを果たしていて、この馬もそれに続けるか?
本馬は新種牡馬ルーラーシップの産駒で、半兄に目黒記念勝ち馬ムスカテールがいます。ハービンジャー産駒の半姉はデビューできずに終わっていますが、兄たちは全馬勝ち上がりと母の産駒は堅実な走りを見せています。
血統的には5代アウトクロス馬ですが、牧場での評価の高さを見ると父母の能力がうまく伝わっていそうです。

4位ディヴァインハイツは個人的に血統で注目していた馬。半姉は昨年日刊競馬POGで指名していたんです。
ただこの馬は5代アウトクロス馬で、代を広げてもリファール4×6クロスがあるくらい。個人的にはディープ産駒の半姉のほうが配合はよかったかな、と…。
ハーツクライ産駒は米血をどれだけ増幅させて軽さを引き出すかが、特にPOG期間の活躍馬を出すのに重要でその意味でこの馬の母は父系のミスプロ以外は全て重厚な欧州血統で占められています。
母はいい馬なんですが、姉が順調に行かなかった点を考慮してもPOG期間中に能力全開となるかは慎重に見守りたいところ。

5位はゼロメリディアン、ディープ産駒の良血。
はりまさんが7位で指名したジュンテオドーラ(母アートプリンセス)とはいとこ同士ですね。
この馬もすでにレビュー済み
今後増えていくであろう母父Tapitの配合で、どのような馬がいいのかというのを見る意味でもこの馬の走りは注目です。

6位はハービンジャー産駒のインヴィクタ。オーナーが佐々木主浩氏という点で話題です。
近親にヴィルシーナなどがいるハルーワソング一族の出身で、半姉クィーンズベストは今年の3歳戦線で善戦していた馬です。
母父フジキセキのハービンジャー産駒はワーキングプライドとトーセンバジルが出ていて相性は良好。
さらにこの馬は母がヘイロークロスを持つので、機動力がアップしているはず。他にもブラッシンググルーム4×6クロスによるスピードアップで、ノーザンダンサーメインの父にとって弱点をうまく補強していますね。
ハービンジャー産駒としてはかなり上質の配合だと思います。

7位はコペルニクス、近親にリンカーンやヴィクトリーがいるバレークイーン一族の出身。
ディープ×ブライアンズタイム×一代おいてサドラーズウェルズは今年の皐月賞馬ディーマジェスティと似た配合。
この馬は一代間にトニービンが入りますが、この形も好形でしょう。
一方母の初仔で、馬体が小さく出たのは不安点かな。

ディープインパクト産駒が続きます。8位スクービドゥーの2014はアネモネS2着で桜花賞にも出走したメイショウメイゲツの全妹。
全兄メイショウチギリも勝ち上がっていて安定感のある配合ですね。
母はドイツ馬らしく欧州血統メインですが、母父Johan Cruyffがデインヒル×オジジアンで米パワースピードを補強しているのが好印象。
すでに入厩済みと順調さもウリで、姉以上の活躍も見込めるかも。

9位はキンカメ産駒のハウメア。
母はDansili産駒でアメリカで走り、過去にダンスインザムードも勝ったキャッシュコールマイル招待Sを勝利しています。
ただ、繁殖入りしてからの成績は一息で初仔ジュエルプラネットはJRA未勝利、2番仔は競走馬として未登録、本馬が空胎明け。
どうも体質の弱さが見受けれらる一族だったんですがこの馬はすでに入厩済みで、6月中のデビューを目指しているように順調です。
血統的にはノーザンダンサー5・5・7×5・7・5にニジンスキーの7×7、トライマイベスト=El Gran Senorの4×4全兄弟クロスと、ノーザンダンサーのパワーを前面に押し出した配合。キレを活かすより持続力で粘りこむタイプになりそうです。
キンカメ牝馬は藤沢厩舎所属でチェッキーノが今年走りましたので、そこに続けるかどうか。

10位は指名馬の中で唯一のトーセンホマレボシ産駒、スターストラック。
しかし、この馬はサンデーレーシング所属なので期待度は高そうです。
この馬の配合の最大のウリはAlzaoの4×4クロス。祖父の特徴を最大限生かす形をとっています。その他にも、シアトルスルー・セクレタリアトのボールドルーラー系の血がうまく柔らかさを引き出していそう。
近日中の入厩も予定されているそうで、父の代表産駒になれるか注目。

まつやまさんの指名馬の傾向としては、社台Gの良血馬がとにかく多いこと(笑)。
ただ、今年はまだ傾向が掴めていない初仔や2番仔が多く新種牡馬の指名もあったので、ややギャンブル性の高い指名になった感じはありますね。
スターストラックが走るようなら、一気に上位進出が狙えるかも。


続いてはシブい指名が特徴のみつおさん
その中でも一昨年は人気のなかったショウナンアデラでGⅠ勝ち、ヤマカツエースで重賞勝ち、一昨年はミッキーアイルを指名とお目が高い!というところを見せられています。

1位.ディーグランデ(エルメスティアラの2014)
2位.レッドラシーマ(アドマイヤリッチの2014)
3位.グランデセーヌ(リッチダンサーの2014)
4位.ルエヴェルロール(グレイトフィーヴァーの2014)
5位.ファンタジステラ(ファンジカの2014)
6位.ヤマカツグレース(ヤマカツマリリンの2014)
7位.クルソラの2014
8位.グリーンヒルレッドの2014
9位.ヘヴントゥナイト(エアトゥーレの2014)
10位.ロードレジスタ(サッカーマムの2014)

1位はディープ産駒でもやはり社台G系ではなく、日高産のディーグランデ!ま、今年の皐月賞馬の全弟なので良血馬には間違いないですね。
この馬は先日レビュー済み
兄とタイプが違うそうなのでそこがどう出るか。

2位は速攻系のレッドラシーマ。早くも昨日の新馬戦を勝利しこの世代の1番星になりました!おめでとうございます!
うーん、クロフネ産駒で順調、牧場の評価も高いって話だったのでこの馬リストに挙げていたんですがまさか2位で行かれるとは…。
きょうだいはジャンポケ産駒のレッドオリヴィアが4勝、メイショウサムソン産駒のレッドソロモンが若葉Sを勝ち皐月賞出走と、素質の高い所を見せています。
配合的にもクロフネ×サンデー×ミスプロ系はフサイチリシャール、ブラボーデイジー、セイコーライコウが出ている成功パターン。2歳Sの有力候補になりそうな一頭です。

3位指名のグランデセーヌは牝馬重賞3勝のバウンスシャッセの全妹。きょうだいは全馬勝ち上がりと母の繁殖成績は非常に優秀ですね。アドマイヤムーン産駒のムーンクエイクも勝っているあたりポイントが高い。
配合は、ゼンノロブロイと相性のいいFairy King持ち。まぁ、すでにバウンスシャッセが結果を残しているのでイマサラ感はありますが。。。
ただ、最近育成で順調さを欠きペースダウンしたらしいので、姉以上の成績を残せるかは?

4位のルエヴェルロール(言いにくい…)はステイゴールド産駒。
きょうだい10頭中8頭が勝ち上がり、アーデントが弥生賞3着・シャルールが福島牝馬S2着と非常に優秀な一族です。
一方、ステイゴールドの配合のキモはノーザンダンサークロスにあるので、5代アウトクロスのこの馬は珍しい配合形態ですね。
米パワーの補強がないので配合的にはあまり強調点はないかな。。。母の素質でどこまで行けるか。
馬体が小さいので、うまく調教できるかも不安点かも。

5位ファンタジステラは半兄にハイアーゲーム、全兄にダイワマッジョーレがいます。
この一族は大当たりの馬がいる一方でJRA未勝利馬も何頭かいるちょっと当たりはずれの大きい一族ですね。
全兄は、もう一頭のサトノキングリーも4勝を挙げているのでダイワメジャーと母の相性は良さそうですが。
さすがに母22歳時の産駒という点は強調できず、5月の遅生まれという点もマイナスなので、とにかく育成が順調に進むかがポイントでしょう。

6位ヤマカツグレースは、先ほど名前が出たヤマカツエースの半妹。
ただ、ハービンジャー産駒といえばまだサンプルが少ないとはいえ一にも二にも母がサンデー持ちというのが活躍馬における共通点。母父グラスワンダーの本馬がどこまでやれるかは未知数ですかね。
デインヒル≒Amerifloraの3×3相似クロスでかなりパワー型な感じはするので、その長所が生かせるなら面白そう。

クルソラの2014が7位。
母のクルソラは、一昨年クルミナルを指名してお世話になった思い出が。
で、この馬のきょうだいはそのクルミナルをはじめとして爆発した時に高い素質を感じさせます。
配合的にもブラッシンググルーム持ちのダイワメジャー産駒はメジャーエンブレム、コパノリチャードの2頭が出ているように相性のいいパターン。
4月30日生まれとやや遅生まれではありますが、母の素質と配合ポイントの高さは魅力的な一頭です。菊澤調教師がうまく素質を開花させられるかがポイントですかね。

8位のグリーンヒルレッドの2014は、全くのノーマークでした!
しかも注目度の低いカネヒキリ産駒とは…。
ただ、この馬は半兄ワイドバッハが武蔵野S勝ち馬なのでダートで強い馬を!という狙いで生産されたのは間違いないハズ。
特にミスプロの4×3クロスはダート適性を高める効果があるので、目指せユニコーンS?(あ、ダービールールだとユニコーンSはポンと対象外だった…)
父は先日種付け中の事故で死亡と男としては羨ましい腹上死…もとい不慮の死を遂げてしまったので、代表産駒になれるよう頑張ってもらいたいですね。

9位ヘヴントゥナイトは名牝エアトゥーレの息子。
きょうだいは皐月賞馬キャプテントゥーレを筆頭に重賞好走馬が多数の華麗な一族です。しかも半兄ミラクルホース以外はJRAで勝ち上がりですから、偉大なお母さんです。
ダイワメジャー×トニービンはコパノリチャードが出ていますから相性が悪いことはないんですが、母父トニービンの血はいわゆる「緩さ」に繋がることがあるので、アルティマトゥーレのように晩成型に出ることもあるのが難しいところ。
遅生まれも懸念点なので、ここはギャンブルでしょうか。

10位指名はロードレジスタ、半姉レディルージュとリラコサージュは重賞好走実績がある馬です。
母父キングマンボ(ミスプロ×ヌレイエフ)、ヘイロークロス持ちはヴィルシーナと共通点のある配合です。
欲を言えば母にノーザンダンサークロスがあれば良かったんでしょうが。。。
やや馬体のサイズは小さいですが、非常にスピードはありそうです。

みつおさんはディープに始まりディープに終わりながら、どちらも日高産というシブさ。いちおう半分以上は社台Gの馬も取られているんですが。。。
あと、きょうだいが堅実に走っている母の産駒をキッチリ指名されているんだな、と。
今年はレッドラシーマでスタートダッシュを決められているので、そのまま突っ走るのか!?


こうして見ていると、当然ではあるんですがみなさん自分なりのコダワリを持たれていますよね。
自分も血統でいい馬を選びたい!というコダワリが当然あるんですが、それだけでは勝てないということが分かったのが今年のジレンマでした(笑)。
今日はお二人の指名馬しかレビューできなかったので、引き続き更新を頑張っていきます。


2016年06月04日

今日は先日に引き続き3回目の指名馬レビューです。POG仲間の方からも楽しみにしてますなんて言われたりしたので、張り切っていきます(笑)。

今日は指名馬キズナがダービーを制した年に、全獲得賞金・勝数・出走数・勝率・獲得賞金トップ馬所有という5冠を制したはんしんさんの指名馬から。ここ2年はわずかにマイナスに沈んでいますが今年は5冠王の面目躍如となるか。

1位.モクレレ
2位.カデナダムール(ラヴズオンリーミーの2014)
3位.プエルタデルソル(クリニエルドゥオルの2014)
4位.ソウルスターリング(スタセリタの2014)
5位.スマイルトゥモローの2014
6位.モシーンの2014
7位.アドマイヤプリヴ(モンローブロンドの2014)
8位.エジステンツァ(リトルアマポーラの2014)
9位.ルパルク(グランパドドゥの2014)
10位.サンラファエル(ポトリザリスの2014)

1位指名は話題度では今年No.1のモクレレ!!
この馬は昨年すでにレビュー済み。http://blood-fream-pog.blog.jp/archives/1041130196.html正直、プロフィールだけでなく血統的にも母がディープと相性のいい血を持っているという空恐ろしい馬です…。
牧場での評価も高く、最低でも重賞勝ちはするよね?というプレッシャーが重荷になること位しか不安点はないかも(笑)。

2位はカデナダムール、この馬はリアルスティールの全妹という良血馬です。
ただ、はんしんさんは母ラヴズオンリーミーは初仔のラングレーからずっと取っているのでこだわりの血統でもありますね(母父ストーム好き?)。
初の牝馬で、馬体もやや小さく出た点をどう見るか?という点は気になりますが、プロフィール的には文句なし。ここ2年ミッキークイーン・シンハライトと馬体の小さなディープ産駒がオークスを勝ったので、あまり気にしなくてもいいのかな?

3位プエルタデルソルはノースヒルズの評判馬。母クリニエルドゥオルは未勝利馬ですが、全妹にオークス馬ローブデコルテがいる良血です。
配合的にはステイゴールドとあまり相性のよくないミスプロ持ちで、半姉2頭と全姉は未勝利馬ということで血統的な評価は微妙。
ただ牧場での動きはよく、大山の舩越マネージャーの評価は高いとのこと。
すでに入厩済みでCWでなかなかの時計も出していて、6/26の阪神芝1800mを予定しているとのことなので牡馬に出ていいところがあったんでしょうか。速攻デビューから札幌2歳S狙いですかね?

4位は社台ファームの持ち込み馬、ソウルスターリング。あまり馴染みのない血統ながら父母のプロフィールで人気しています。
父Frankelは14戦14勝、2着馬に付けた合計着差は76馬身で、欧州のいわゆる「レイティング」でも欧州最強クラスの数字を獲得した、今シーズン世界中から注目を浴びている新種牡馬。
母スタセリタは18戦10勝(欧米でGⅠ6勝)を挙げた名牝ということで、Frankel産駒の中でもピカピカの良血馬と言えるでしょう。
ただ、配合的には父がサドラーズウェルズ系、母父がMonsunというコテコテの欧州血統で、父母のプロフィールを見なかったらちょっと躊躇してしまうくらいの重さが…。
Frankelはマイル~中距離を圧倒的なスピードを武器に勝ちまくった馬なので、これまでのサドラーズウェルズ系とは傾向が違う可能性もありますが、個人的には様子見かなぁ。。。

5位はスマイルトゥモローの2014。母がオークス馬というプロフィールの割に、きょうだいにこれといった活躍馬がいないため情報はPOG本にもあまり載っていません。ただ、何気に牧場での評価は高いよう。
またダイワメジャー×母父ホワイトマズルはダローネガがOP2勝、トーセンベニザクラがGⅢフェアリーS勝ちを果たしている配合。
ホワイトマズルがサーゲイロード+トムフール(Drone)、ナスキロを持っていてダイワメジャーの持つヘイローをビンビンに刺激するので、かなり相性がいいと言えるでしょう。
母が高齢なのがやや気になる所ではありますが…。

6位はモシーンの2014。うーん…。血統的にはスゴく惹かれるものがあって、正直もう少し下位で残っていてくれれば良かったんですが。。。
母がオーストラリアのGⅠを4勝した名牝であるだけでなく、その配合は今年のディープ産駒の中でも最上位にランクされるんじゃないか?と思っています。
細かいことは後日レビューしたいんですが、母父Fastnet Rockはオーストラリアの名種牡馬で突進的なスピードを伝える馬。
母母父ストラヴィンスキーはディープと相性のいいヌレイエフ・ブラッシンググルーム・ミスプロを抱える疑似キングマンボ配合馬。本馬の配合全体でいってもヘイロー≒Sir Ivorの3・5×7・6が発生していて硬軟織り交ぜた母の血統はかなり魅力的です。
初仔で5月産まれである点、母の馬主でこの馬も所有するであったろうP.S.スライ氏が4月に急逝され情報が少ない点が懸念で取り切れなかったんですが。。。個人的には他の方の指名馬でも、心の中で応援したい一頭です。

アドマイヤプリヴが7位指名。新種牡馬ルーラーシップ産駒でセレクトセールで8,856万円で取引されています。
母モンローブロンドはファンタジーS2着馬できょうだい・近親にワンサカと活躍馬がいるソニンク一族。
本馬のきょうだいは堅実に走る一方OP好走馬はいませんが、それでも高額で取引されたあたりデキがいいんでしょう。
配合は大胆でトニービン4×4、ミスプロ4×4、ヌレイエフ5×4クロスから派生したキングマンボ≒ソニンクの3×2相似クロス持ち。
父ルーラーシップと母モンローブロンドの組み合わせはかなりの父母相似配合で、クロスが爆発すれば大物、しなければ体質難や気性難ばかりが懸念されるダビスタのような配合ですよ(笑)。
血統オタクとしては非常に興味深い一頭かと。

8位指名がエジステンツァ、エリザベス女王杯勝ち馬リトルアマポーラの3番仔で、今年数少ないキンカメ産駒の一頭でもあります。
きょうだいは兄も姉も血キンカメなんですが2頭とも中央未勝利。
母父アグネスタキオンはパワーが前面に出てきてダート馬・短距離馬が多いんですが(キンカメ×アグネスタキオンのアットザシーサイドも1400mベストっぽい)、母母父コマンダーインチーフも血統がリファール系×ロベルトで代表産駒がダート重賞3勝のハギノハイグレイドとパワーが前面に出たタイプ。
血統的にはやや素軽さには欠けるかも知れませんがダート・重馬場で力を発揮しそうです。

9位ルパルクは驚きの新種牡馬タートルボウル産駒。本POGでもこの父の産駒で指名されたのはこの馬だけですね!
個人的にタートルボウルに関しては特徴の薄いマイラー血統という感じで、どちらかというと母父に入ってよさそうですが…。
ただ、母は中日新聞杯勝ち馬グランパドドゥ、半兄パドトロワはスプリント重賞3勝の2012サマースプリントシリーズチャンピオンと爆発力のある母系です。
ちなみに本馬は短距離の名門西園厩舎に入厩しゲート試験も合格していたんですが、あまりに気性が悪いとのことで放牧し去勢されるとのこと。デビュー時期は多少遅くなるかもしれませんね。

10位サンラファエルも新種牡馬の産駒ですがこちらはディープの初年度産駒でダービー馬のディープブリランテ産駒です。
母ポトリザリスはディアデラノビアが重賞勝ち、孫のディアデラマドレ・ドレッドノータスが重賞勝ちと安定感のある母系。
たださすがに母19歳時の産駒、厩舎も若手の武井厩舎ということでリスクはあるでしょうか。

1位2位で大人気必至の馬をベタに指名しながら、3位以降は変化球が多い印象。
特に異なる新種牡馬3頭を取られているのが面白く、新種牡馬の産駒も、母は実績馬というポイントを抑えた指名です。
個人的にはアパパネ産駒よりモシーン産駒が気になって仕方ないっす。。。


次に登場するのは仲間内POGのレジェンド、昨期の優勝者であらせられますふくいしさんです!
なんとふくいしさんは昨期牡馬でディーマジェスティ、牝馬でシンハライトと2頭のGⅠ馬を指名、さらに脇をOP勝ちのオデュッセウスやロスカボス、重賞で上位争いをしたロイカバードが固め、ダービー馬マカヒキに青葉賞馬ヴァンキッシュランを擁したにしはらさんを抑えた超強者!!
ディーマジェスティなんかどうやって指名すんすか、未来予知者じゃないのって思いますよ(笑)。

1位.サトノアーサー(キングスローズの2014)
2位.オーロラエンブレム(ブラックエンブレムの2014)
3位.ロードアルバータ(レディアルバローザの2014)
4位.ノーザンスピード(サザンスピードの2014)
5位.ヤマニンペダラーダ(ヤマニンエマイユの2014)
6位.ミリッサ(シンハリーズの2014)
7位.エリティエール(ジンジャーパンチの2014)
8位.スズカマイゲスト(アドマヤビアンの2014)
9位.スマートアムール(ラーナックの2014)
10位.ビップソルダー(クリノトップレディの2014)

うおお、また凄そうなラインナップ…。
1位指名は池江×サトノ×ノーザンファームのディープ産駒、サトノアーサー!
これまで一昨年と今年のダービー2着馬などを輩出する、期待値の高い組み合わせのプロフィールです。
この馬は昨年レビュー済みなので、血統等はそちらを見てもらえれば。
母が南半球のGⅠ馬、デインヒルとヌレイエフとSir Ivor持ちという点ではモシーンの2014と共通点がありますね。
指名はできませんでしたが重賞勝ちは軽くやってのけそうなポテンシャルの持ち主だと思います。

2位のオーロラエンブレムは母がGⅠ馬ブラックエンブレム、きょうだいにブライトエンブレムなどがいる良血馬。
この馬もレビュー済みです。
実はシルクレーシングの募集で落選した馬でPOG指名も逃してしまったんですが(笑)、馬体のさらなる成長があればGⅠの大舞台も狙えそうです。

3位のロードアルバータは中山牝馬S連覇のレディアルバローザの初仔。
母父キングカメハメハのディープ産駒は最近増えていますが、この馬の母レディアルバローザの特徴はノーザンダンサーの5・5・7×7にThe Dancer=Kazadancoaの5×5同血クロス。
パワーとスタミナ、底力を補強する仕掛けがされていて非常に母としても魅力的な配合ですね。
個人的には初仔の分やや割引?という部分はありますが血統的にはかなりポイント高いです。

4位のノーザンスピードも、非常に血統的に魅力的な馬です。
昨年のレビューでは、結構配合を褒めた記憶が。この馬も母が南半球のGⅠ馬、デインヒル・ヌレイエフ持ちでサトノアーサーとモシーンの2014と共通点が。今後、オーストラリアの母は注目かも。
しかし、初仔で情報がない割に4位で指名されたのはちょっと驚きでした。ちょっと見込みが甘かったかなぁ…。

5位のヤマニンペダラーダは一転、ディープ産駒でも母ヤマニンエマイユに重賞勝ちはありません。ま、OP2勝を含むトータル5勝は優さて、この馬は母父ホワイトマズルなんですが、このパターンは5頭デビューして3頭勝ち上がり、内2頭が重賞3勝のスマートレイアーと5戦2勝で全レース3着以内のミッキーグローリーという状況。
ミッキーグローリーは母母父トニービン、3代母父がノーザンダンサー系で7/8以上同血。高い素質を持っているのは間違いなさそうです。
また母父ノーザンダンサー系、母母父トニービンはハープスターと同じでトニービンの緩さを緩和しパワー強化を図る成功パターン、あまり情報はありませんが非社台のディープ産駒では上位にランクされる馬かと。

ミリッサは6位まで残っていたんですね、今年のオークス馬シンハライトの半妹です。
この馬の母シンハリーズはすでに繁殖牝馬として名牝の域に達している馬でしょう。走らなかったのが父がサンデー系でなく初仔のポロンナルワだけですからね。
サンデー系種牡馬を付ければ必然的にヘイロークロスが発生すること、母系に入っていいForliやHigh Topを持つのが大きいのかな。
その意味でダイワメジャー産駒のこの馬はマイラーでしょうが、ある程度走るのは保証されたようなもの?
ただ、ダイワメジャー産駒の割に馬体が小さいのは気になる点で、そこをどうカバーしていくかでしょうか。

7位エリティエールは母がエクリプス賞最優秀古牝馬に選ばれた名牝、半姉はルージュバックの良血。
ただ、きょうだいはルージュバック以外は未勝利を勝つのがやっと。全兄ケイブルグラムも昨シーズンのドラフトではけっこう人気していたんですが勝ち上がりはダート2100mで、完全にパワー型の馬でした。
その意味で、この馬も母父がディープと相性のいいデピュティミニスター系のAwesome Againであっても、油断はならないというか…。
逆に言えば、ディープと相性のいい血はデピュティミニスターしかなく、なんでルージュバックはあんなに走ったんだと?と思ったり(笑)。人気はあってもリスクが高いパターンかと個人的には思っています。

8位スズカマイゲストは、速攻系ということで指名された馬かと。
新種牡馬ルーラーシップ産駒ですでにドラフト前に入厩し、坂路で53秒台の時計を出すなどけっこう動いていましたからね。
ただ、血統的にはルーラーシップの配合のキモとなるであろうサンデーの血が入っていないのがマイナスかと思っていました。
今日行われた新馬戦では、出遅れから終始離れた最後方を追走、直線に入っても一度も前に取り付くことなく大差の最下位(;´Д`)
調教ではある程度動いていただけに不可解な敗戦でした。気性的な問題の可能性があるので、これは時間がかかりそう…。

9位のスマートアムールは、ノーマークだった馬です。ダイワメジャー産駒で、生産はあのテイエムオペラオーの杵臼牧場。
POG本には一切情報が載っていなかったんですが、母ラーナックはMontjeu産駒で母系にはダンチヒを保持していて、配合はメジャーエンブレムを思わせるものがあります。
ただ、母系はスタミナ・底力満点の欧州血統一色で、ヘイロー≒Sir Ivorの3×6はやや効果が弱く、軽さやスピードを補強する要素が足りない感じも。
とにかくスタミナと欧州系のパワーを活かして粘りこむような馬になるのかな?

10位ビップソルダーもまたノーマークの馬。みなさんこういう馬はどこから見つけてこられるんでしょう???
母のクリノトップレディは3勝、キンシャサノキセキ産駒の全兄エネルムサシが3戦1勝。
プロフィール的には目立ったものがありませんが、逆に初期罰符はほとんど取られないため2勝してくれれば恩の字ってところでしょうか?
ちょっとこの馬に関してはご本人に指名理由を聞いてみたいです(笑)。

ふくいしさんの指名は、けっこう両極端な感じがしましたね。1位2位はバリバリ王道系の馬でディープ産駒を6頭も指名されていますが、8,9,10位は全くノーマークの馬ですから。
それでも去年はノーマークの馬の中にオデュッセウスなんて隠し玉がいたので、スタートダッシュに失敗してもどこでマクって来るかわかりません。。。
個人的には血統を注目していた馬を何頭も取られてしまったので悔しい~。


続いてはふじたさん。かつてワンアンドオンリーでダービー馬を指名するというミラクルを達成されてます。どーやってそういう馬を選ぶのか教えて頂きたい。。。

1位.レッドオルガ(エリモピクシーの2014)
2位.ワンフォーオール(ラヴェリータの2014)
3位.レッドキャットの2014
4位.バルデス(ディアデラノビアの2014)
5位.スワーヴリチャード(ピラミマの2014)
6位.パールズシャイン(スペリオルパールの2014)
7位.カラル(ナスカの2014)
8位.エール(ザナの2014)
9位.メイソンジュニア(アナアメリカーナの2014)
10位.マイネルバールマン(クリスビーナスの2014)

堂々1位指名は、良血レッドオルガ!あの名牝エリモピクシーの娘ですね。ふじたさんは当POGで初仔のリディルから一貫してこの血統を取り続けられてます。まさにふじた血統。
未勝利脱出前に不慮の事故で死亡したレッドベルダ以外は全馬OP勝ちor重賞連対を果たしている一族。
血統的には以前全姉レッドアヴァンセの新馬勝ち後のレビューで触れたので詳細は割愛しますが、とにかくAlzao≒ダンシングブレーヴの2×3がポイントですね。
ま、2勝以上は堅そうな一頭、全姉2頭同様馬体減に苦しまなければGⅠも狙えそうです。

2位指名は、ワンフォーオール。種牡馬こそ違いますがノースヒルズでワンアンドオンリーの夢よ再び?
また、ノースヒルズのディープ産駒といえばキズナですが…この馬の母は地方交流重賞を荒らしまわった女傑ラヴェリータ。
配合的にはUnbridled's SongとSeattle Slew持ちで、ダノンプラチナに似ている部分があります。一方異なるのは、こちらはGone West持ちでミスプロクロスが発生すること。
米血メインの血統でもあり、ちょっと軽さと淡泊さが出てしまう可能性もありますね。底力がそこまで必要とされないマイル戦ならスピードで押し切ってしまうシーンもありそうですが…。
ただ、すでに入厩済みで7/9の中京芝1600m戦を予定しているそう。調整は順調に進んでいます。

3位はレッドキャットの2014。この馬はそれほど人気していない感じがしていましたが血統的にはおもしろい一頭です。
母父ストームキャットはディープとニックス。また母は共同通信杯2着のダイレクトキャッチ、スプリングS3着のステラロッサを産んでいるようにきょうだいに活躍馬がいます。
母父ストームキャットが軽い分、母系の奥を欧州血統がスタミナ・底力のサポートをしているのも○。
ただ全姉ミネットは先日未勝利を勝ち上がりましたが、馬体が小さい点が災いした面があります。母が19歳と高齢の産駒でもありますので、体質などは気になる点かも知れません。

4位バルデスは母ディアデラノビア、半姉にはディアデラマドレ、全兄に昨年のラジオNIKKEI杯京都2歳覇者ドレッドノータス。
きょうだいは全頭勝ち上がっていますし、もう一頭の全兄のサンマルティンも骨折や気性難に伴う去勢で出世が遅れていますが、新馬戦はインパクトのある勝ち方をした馬です。
この馬も気性難などが顕在化しなければ、OPでも活躍できそう。

5位のスワーヴリチャードはハーツクライ産駒ながらセレクトセールで1億6740万円という高値で取引された一頭。
半兄バンドワゴンが新馬戦でトゥザワールドを1秒もぶっちぎるパフォーマンスを見せたのは記憶に新しいところ。
ハーツクライ×母父Unbridled's Songの配合はあまりサンプルがなく半姉エマノンも未勝利脱出後のフローラSでは13着でした。
ただ、母の血統構成はUnbridled's Song×General Meeting×Rivermanで、先に話に出たダノンプラチナの母バディーラと13/16まで同血。
個人馬主さんで情報はあまり出ていないんですが、スピード値に関しては非常に高いものを持っていそうです。

6位指名のパールズシャインは先日レビュー済み
すでに全兄ラストインパクトがジャパンカップで2着しているように、大物感たっぷりの配合です。
今年開業2年目ながら良血馬がこれでもか!と多く集まった池添厩舎の真価が問われそう。

7位はカラル。人気の新種牡馬ルーラーシップ産駒ですね。この馬はルーラーシップ産駒の中でも面白そうな一頭としてリストアップしていました。
近親に活躍馬が多くいるアンデスレディの一族で、母ナスカは未勝利も3/4同血の半姉アロマティコは重賞勝ちこそないものの6勝を挙げています。
この馬がアロマティコと異なるのは、ノーザンテースト4×3とガーサント5×4からダイナカール≒アンデスレディーの3×2という大胆な名牝相似クロスが発生する点。
きょうだいはコンスタントに走っているワケではないんですが、並のの力に加えこのクロスが爆発したらとんでもないことになりそうです。

8位エールは、POG本にほとんど情報が載っていなかったのでノーマーク。
母ザナは未勝利、全兄ディトも未勝利で登録抹消されてしまったのでそれもやむなし?
ただ、配合的にはマンハッタンカフェ産駒の中で活躍馬が出ているヘイロークロス、ミスプロ持ち、ニジンスキー持ち、ブラッシンググルーム持ちということで侮れない一頭かも知れません。
情報がないから育成が順調なのか…といった辺りは判断できませんが。。。

9位指名されたのは隠し玉的存在の持ち込み馬メイソンジュニア。
父MaysonはInvincible Spirit - Green Desert - ダンチヒと遡る系統で、英GⅠジュライCを勝ったスプリンター。
母アナアメリカーナはAmerican Post産駒で重賞勝ちこそありませんがGⅠサンタラリ賞3着の実績があるマイラー。
きょうだい2頭に主だった戦績はなく、父Maysonは新種牡馬なので判断は難しいところですが。。。
血統的にはダンチヒ4×4、ノーザンダンサー5・6×6・5・5のクロスを持つ突進型の短距離馬といった感じでしょうか?ほぼ欧州血統で占められているので洋芝のほうが向くパワータイプっぽい感じですね。

最後の10位指名はマイネルバールマンですが…なんと父は驚きの新種牡馬・ジョーカプチーノ!!ジョーカプチーノ産駒で指名されたのはこの馬1頭です。
ジョーカプチーノは父マンハッタンカフェながらNHKマイルCやシルクロードSを勝った短距離馬でした。
どうもこの馬がビッグレッドの真歌トレーニングパークでよく動いていたので、父ジョーカプチーノは今年からビッグレッドファームに繋養されたという、孝行息子です。
血統的にはヘイルトゥリーズン5×5クロスが目立つ程度なんですが、とにかく丈夫でしっかり調教できるのがいいところ。
そんな本馬は本日の東京芝1400mの新馬戦でデビューし、見事勝利を飾りました!!
4番手追走から直線抜け出すというセンスとスピードのある勝ちっぷりで、短距離~マイル路線で2歳から稼ぎそうな勢い。
母クリスビーナスは未勝利、きょうだいも4頭で1勝という成績でしたがこの馬はその成績を超えそうですね。

ふじたさんはとりあえず1勝ゲットでスタートダッシュを決められました!おめでとうございます。
指名馬は継続指名のレッドオルガと2位のワンフォーオール以外はけっこうシブい路線で攻められている感じですね。その2頭もディープ産駒の中では2番手・3番手グループの人気といった感じ?
特にジョーカプチーノ産駒を指名とは・・・。

とりあえず今日はここまで。
まだまだ良血馬や注目馬が控えているので、早々に終わらせたいんですがね…15人分は長いな~!


2016年06月03日

土曜日に第1回の指名馬レビューを書きましたが、そこからとんでもない勢いでアクセス数が伸びてびっくらぽん!のfreamです(笑)。
新馬戦目前、ドラフト最後の追い込み期間ということでこんな木っ端サイト(笑)でもみなさん指名の参考にされたりしてんすかね?
引き続き、2回目の指名馬レビューです。
ちなみに配合等についていろいろ上から(笑)コメントしていますが、あくまで個人的な感想ですので、信じるか信じないかはあなた次第です(某TV番組風)。

さて4人目は、なんと今期ダービー馬マカヒキを指名していたにしはらさん!!うらやましすぎる!!
ただ、ダービー馬を指名しながら今期は2位に甘んじた(!)ため、来期こそは優勝を狙っているはずです。

1位.アルアイン(ドバイマジェスティの2014)
2位.ムードメーカー(ダンスインザムードの2014)
3位.ナニアヒアヒ(ウィキウィキの2014)
4位.ヴォルフトーン(エオリアンハープの2014)
5位.ホットセット(デュアルストーリーの2014)
6位.ペイドメルヴェイユ(ミスティックリバーの2014)
7位.オフィーリア(ラナンキュラスの2014)
8位.エディフィス(シーズオールエルティッシュの2014)
9位.ムーヴザワールド(リッスンの2014)
10位.ランニングウインド(ランニングボブキャッツの2014)

1位指名は、サンデーレーシングで1億円の募集となったアルアイン。
母は米GⅠ・BCフィリー&メアスプリント等を勝ち2010年のエクリプス賞で牝馬チャンピオンスプリンターにも選出された女傑で、預託されるのは毎年"銀河系軍団"と評される池江厩舎ですから、スキのないプロフィールですね。
ただ、母は血統的に米血やボールドルーラー・ミスプロなど軽い血が中心で、引き締め役となるノーザンダンサーの血も8代前に1本のみなのは気になるところ。
馬体を見てもかなり良い馬なのは間違いないんですが、半姉ゴールドエッセンスは初勝利が3歳7月、全姉は故障により募集中止と体質的な弱さが気になりますし、本馬は5月生まれということも考えると順調に育成が進むかが大きなカギを握りそうです。

2位ムードメーカーは、にしはらさんにとって昨年のフローレスダンサー、今年のカイザーバルに続き3年連続のダンスインザムード産駒の指名。
全姉カイザーバルは新馬戦を圧勝しながら2勝に終わりましたが、そうはいってもどんな父を迎えても産駒が全馬勝ち上がっている母の優秀さは特筆もの。
サンデー×ニジンスキー×Key to the Mintという母の配合は、母の父として優秀なスペシャルウィークの配合(サンデー×マルゼンスキー×セントクレスピン)と共通点がありますね。
芝の活躍馬が少ない父エンパイアメーカーですが、同配合のフェデラリスト(母どうしが全姉妹)に続く芝重賞勝ち馬になれるか?

3位はナニアヒアヒ…って言い辛い(笑)!なんでもハワイの言葉で「美しい夕暮れ」という意味らしい。。。今年のダービー馬マカヒキの半妹です。
ただ今までのきょうだいは父がディープにカネヒキリとサンデー系で、ヘイロークロスが血統的なウリでしたが父がキンカメに代わって配合的な魅力は半減かな。
同じ父フレンチデピュティでロイキロ血脈を持つクロウキャニオン産駒の中で、父キンカメのキラウエアは重賞連対できていないのに近いイメージですね。
ま、キンカメ×母父デピュティミニスター系はアパパネやミュゼスルタンがいますし、母の能力が高いのは間違いないので手堅く勝ち上がってきそうですが。

4位ヴォルフトーンは、シンボリクリスエス産駒ですか!
母父ミスプロ系のシンボリクリスエス産駒はNashuaクロスが発生し、パワーが強化されるんですよね。
特にこの馬の場合はヌレイエフを経由するNantallahの血がNashuaと相似クロスになりさらにパワー寄り。
ミスプロ×ヌレイエフ×ヘイロー持ちのランフォルセと配合が似ていることからもダート馬って感じかな~?

5位のホットセットは、早くも6/4(土)の東京芝1400m新馬戦でデビュー予定。
母のデュアルストーリーはバリバリの米血で、全産駒が短距離馬になりかつダート向きの馬が多いという自分の特色を徹底的に伝えるお母さんです。
父のマンハッタンカフェはミスプロ持ち・ヘイロー持ちの母との組み合わせで素軽さを強調するパターンがいいので配合的な相性は良さそう。あとはどれだけ距離が持つか!?

ペイドメルヴェイユは6位指名。
なんとなんとのローエングリン産駒ですが、この馬はロゴタイプが皐月賞を勝ったその年に種付けされているので、狙っている感がありますね!
実は母の半兄はヴィクトワールピサなので、最近勢いのある牝系。さらに叔父の安田記念勝ち馬アサクサデンエンとは3/4同血と爆発力がありそう!
配合的にはヘイローの4・3×5クロスで徹底的に機動性・俊敏さを活かすタイプかと思いますね。

7位のオフィーリアは新種牡馬ルーラーシップ産駒ですか。
祖母ファレノプシスということでキャットクイル牝系の出身。キンカメ系×スペシャルウィークはリオンディーズを彷彿とさせますね。
3/4同血のホッコーゴウケンがダート馬だったように、この馬は間にブライアンズタイムが入るのでややパワー型かな?
父の持つエアグルーヴ血脈が、どれだけ芝適正を補正してくれるかがポイントでしょうね。

8位はエディフィス。
母シーズオールエルティッシュはサンデー系の種牡馬と配合されると、ターントゥ - ヘイルトゥリーズン - ヘイローの3代を継続してクロスすることになるのがキモなんですが…毎年けっこう人気しながら産駒はブレイクしきれないですね。
それでも全てのきょうだいが勝ち上がってはいますし、父がステイゴールドに代わり、厩舎もココロノアイを育てた尾関厩舎でブレイクできるか?

9位のムーヴザワールドは、本来もっと上の順位のはずでは?って感じですが、実は自分が4位で取りながらチェンジし、にしはらさんが元9位の馬とトレードした馬です(笑)。
ま、母はGⅠ馬で全姉タッチングスピーチもローズS勝ち馬という良血馬ではありますがダービールールのPOG、しかも良血馬はタップリ初期罰符を払う我々のルールではリスクが高いかなと…。
全兄New World Powerが先日3歳5月でようやくデビューしたというのも気になったので…。
菊花賞ルールだったら間違いなく取っていた一頭ですが、、、果たしてこのチェンジが吉と出るか凶と出るか、個人的にも大注目です。この馬走ったら間違いなく全俺が泣きますね(笑)。

ラストの10位はランニングウインド、あのアジアエクスプレスの半弟です。
父はA.P. Indy系のDiscreetly Mine。日本で唯一走ってるアンクルダイチがダート馬で、さらにこの馬は母方との間にボールドルーラークロスが発生すること等を考えても芝向きというイメージは湧きません。。。
ただ母の能力の高さからすれば、全日本2歳優駿などダート路線でブイブイ言わせそうな一頭ですね。

全体的に見るとディープ産駒が2頭のみでエンパイアメーカー、シンボリクリスエス、ローエングリン産駒がいるというバラエティに富んだラインナップです。
母系の血統という観点で見ると、スピード型の米国血統の馬達の産駒を多く取られている印象かな。
ただ、米血が多いという意味ではダート馬に出やすいというリスクもはらんでいるので、一長一短ではありますが。。。
とにもかくにも ムーヴザワールドが走るのか走らないのかが気になり過ぎるラインナップです(笑)。


5人目のはりまさんは優勝経験もあるベテランさん。またいいとこ突いてくるんですよ、この人(笑)。

1位.クリアザトラック(クロウキャニオンの2014)
2位.ダノンオブザイヤー(レディジョアンの2014)
3位.コケレールの2014
4位.レジェンドセラー(トップセラーの2014)
5位.リスグラシュー(リリサイドの2014)
6位.ダイワキャグニー(トリプレックスの2014)
7位.ジュンテオドーラ(アートプリンセスの2014)
8位.ディバインコード(ツーデイズノーチスの2014)
9位.ムスターヴェルク(イグジビットワンの2014)
10位.ダノンハーレー(ダルタヤの2014)

1位指名は今年のダービー馬マカヒキ同様、ディープ×母父フレンチデピュティ配合のクリアザトラック。
はりまさんお気に入りの血統です。自分も中位で残っていれば取ろうかと思いましたが←甘い。
先程ナニアヒアヒ(やっぱり言い辛い(笑))のところで名前が出ましたが、全兄たちは全馬重賞連対経験あり。
すでにレビュー済みで、血統的には非の打ちどころなしですよ。
角居厩舎のディープ産駒成績がそこまで高くないのと、馬体が全兄たちに比べると小さいのが懸念点ではありますが杞憂に終わる可能性も。。。2年連続ディープ×母父フレンチデピュティのダービー馬誕生となるのか!?

2位は、ダノンオブザイヤー。いや、あの、なんというか馬名が…ウケ狙いですか?(笑)
しかし母は米GⅠアラバマS勝ち馬で、生産者である千代田牧場の飯田社長が「この馬に賭けています」というほど牧場の期待値は高い馬。全姉2頭は未勝利に終わっていますが牡馬に替わり一転となるか。
血統的にはディープと相性のいいブラッシンググルームとアンブライドルドと相性のよくないロベルト持ちです。
母系は全体に米血が多く祖母がNashuaとIn Realityクロス持ちなのでパワーは十分ですが、ディープのヘイロー≒Sir Ivorを刺激する仕掛けはちょい弱いかな。マイラータイプって感じがします。

3位、コケレールの2014はディープ牝馬のトップクラスにランクされる馬ですね。この馬も欲しかった!!
すでに昨年セレクトセール2015・1歳馬セッション高額馬レビュー!④でレビューしているように期待度はもともと高かった馬。
全兄ラヴィエベールはデビューが遅れまだ2戦しかしていないものの、新馬戦勝利→新緑賞2着という成績で底を見せていません。
個人馬主さんなので情報が少ないですが、順調に育成が進めば当然大きな舞台が狙える一頭だと思います。

4位レジェンドセラーはすでに6/12の東京芝1800mでデビュー予定と速攻系の一頭。
話によるとこの馬はかなりクラブ(G1レーシング)の募集で人気だったそうで、期待馬の一頭なんだと思います。
にしはらさん7位のオフィーリア同様ルーラーシップ×母父スペシャルウィークで、キンカメのラストタイクーン増幅・ハイペリオン強化の配合パターンを踏襲しています。
3/4同血の姉コナセラーは未勝利に終わりましたが、この馬は姉超えをして新種牡馬である父の名前を高める一頭になれるでしょうか。

5位リスグラシューはキャロットのクラブ募集で1番人気だったようで、期待馬の一頭。
姉たちは重賞実績こそないものの、いずれもPOG期間中に手堅く勝ち上がっているので母の繁殖牝馬としての能力は高いですね。
母はコテコテの欧州血統馬で、リファールクロスとMill Reefクロスがありサドラーズウェルズ持ちなので字面的にはやや重いというか、持続力寄りのところがある感じはします。
うまいこと素軽さを引き出せれば、直線長い競馬場で末脚を発揮してくれそうですが。

6位のダイワキャグニーはキンカメ産駒の中でも人気の盲点になっていた馬だと思います。
セレクトセール取引額1億円超えの馬ですが馬主が「ダイワ」の大城さん、生産が社台ファーム、きょうだいにOP活躍馬は0、預託予定が菊沢厩舎となれば、それも納得?
血統は自分的キンカメ産駒の好配合ポイントを満たしてはおらず、マークはしていなかったんですが、セレクトセールの取引額通り牧場の評価はけっこう高いようで、すでに入厩し坂路で時計を出して順調なところはけっこう怖いですね。

7位ジュンテオドーラは半兄が全日本2歳優駿2着のタップザット(父Tapit)。
血統的には母が米血メインでディープと相性のいい血が少ないので、あまり高い評価はできないかな。
さらにTapit産駒の半妹ザズーは米GⅠを2勝していて、この母系がTapitと相性がいいので、正直父がディープに変わり単純に半兄より走るとは言えないと思っています。
ただ、ここ最近馬が変わって来た、柔らかみが出てきたというコメントがあるのは恐るべしディープ…。

ここまでディープ産駒か社台G生産馬でしたが、8位は日高の生産馬で父も中堅種牡馬のディバインコード。各媒体でもおなじみ、岡田牧雄氏が代表を務める岡田スタッドの生産馬です。馬主もノルマンディーTRですね。
各POG本によると岡田氏がこれまでのマツリダゴッホ産駒の中でも1番の馬と豪語されているそうです。これが走らなかったら競馬を辞めると言ったとか言わなかったとか!?(笑)
また、これまでのマツリダゴッホ産駒の活躍馬ってダンチヒ持ち&ヘイロー - ヘイルトゥリーズンのクロス持ちだったのでそのパターンには当てはまっていないんですが、まぁまだ4世代目と考えたら結論を出すには早いかな。
マツリダゴッホ産駒には個人的にも注目しているのでこの馬の走りはしっかり見ていきたいですね。

9位ムスターヴェルクは今年クラシック戦線で善戦を続けたメートルダールの半妹。
母はSilver Hawk×サドラーズウェルズで、今年の皐月賞馬ディーマジェスティの母エルメスティアラと配合的に似ている感じがあります。サンデー系種牡馬と配合されるとヘイルトゥリーズンの多重クロスが発生、さらにロベルトとサドラーズウェルズがパワーを補強してくれるパターンです。
ま、ディーマジェスティもメートルダールもジワジワ伸びるパワータイプで、その意味でハイペース・持久戦になったときに良さが出そうですかね。

最後の10位ダノンハーレーは社台ファーム産の持ち込み馬。
母はGⅢグロット賞勝ちとやや地味なプロフィールですが初仔のDalkala(父Giant's Causeway)が仏GⅠオペラ賞ほか重賞4勝と活躍。
この馬の父ShamardalはGiant's Causeway産駒ですから、その半姉とは3/4同血になります。
母の血統はいかにも日本のスピード馬場に合いそうで(ダンチヒ、Riverman...)、父も日本に適性のあるストームキャット系ですからさすがにサンデー系種牡馬の馬達とクラシック路線で…とはならないにしてもマイル路線なら面白いところがありそうです。

人気どころの馬と、人気はそれほどなくとも牧場の評価が高い馬をうまくバランスよくチョイスされている感じですね、個人的にもマジで取りたかった馬が2頭取られたこともありけっこう悔しいです(笑)。過去にも1位競合したことがあったし。。。
あと、母がこれから走る産駒を出しそうだな~、という雰囲気の馬を取られているという感じがします。やっぱり、母系は大事ですよ。

今日はもう時間も遅いのでこのあたりにします。
この調子だとあと3回ぐらいかかりそうだなぁ…。