2021年05月16日

さて、今日も今日とて今期の指名馬レビューを進めます。
今日は身内POGのレジェンドふくいしさんの指名馬です。
これまで身内POGでは昨期も含め4度の優勝、さらにリアルではアーモンドアイの一口馬主(しかも二口保有!)というまさにスーパーな存在です。

1位.レガトゥス(アドマイヤセプターの2018)
2位.ミスフィガロ(ミスアンコールの2018)
3位.ディオスバリエンテ(ディアデラノビアの2018)
4位.クイーンズキトゥン(ステファニーズキトゥンの2018)
5位.メルカデオ(ワッツダチャンセズの2018)
6位.アスコルターレ(アスコルティの2018)
7位.リッケンバッカー(シティウェルズの2018)
8位.リスカム(アルコセニョーラの2018)
9位.アップリバー(クイーンビー2の2018)
10位.ハクビ(シラユキの2018)


1位指名はレガトゥス(牡)。
父はモーリス、母はアドマイヤセプター(父キングカメハメハ)。
生産はノーザンF、馬主はサンデーR、美浦・木村哲也厩舎所属。

母は現役時代5勝、GⅢ京阪杯で2着に入線しています。
祖母アドマイヤグルーヴ、おじドゥラメンテという社台グループの結晶といった名牝系です。

血統はサンデーサイレンスの4×3、ノーザンテースト5×5クロス持ち。
ランニングヒロイン≒アドマイヤグルーヴの2×3という濃い相似クロスが発生しています。

カーネギーの血の増幅はNureyev、ラストタイクーンにより実施。
ただ、それ以外に脈絡する血はないですね。

父母ともにNorthern Dancerの血の影響が濃いパワーマイラータイプということで、本馬もそういったタイプに出るでしょうね。

ここまでの戦績は6戦1勝。
父よりも母寄りのスプリンタータイプに出ています。
1勝クラスは勝ち上がれそうですが、期間内に達成できるかは?


2位指名はミスフィガロ(牝)。
父はディープインパクト、母はミスアンコール(父キングカメハメハ)。
生産はノーザンF、馬主は金子真人HD、栗東・友道康夫厩舎所属。

母は現役時未勝利の1勝のみ。
しかし祖母は芝ダートの二刀流で短距離重賞6勝の名牝ブロードアピール。
そして全兄は2018年の日本ダービー馬ワグネリアン。
他にも全姉テンダリーヴォイスがOPアネモネS勝ち、1歳年上の全姉パイネ以外は勝ち上がっています。

血統は過去のきょうだいのレビューを参考に。
ダービー馬を出している血統ですからディープの配合ポイントを押さえ、さらにIn Realityで米パワーを増幅しています。

ここまでの戦績は5戦1勝。
好配合なのは間違いないんですがどうも、母父キングカメハメハ・In Reality持ちと言うのは牡馬でこそ望ましい配合かも知れませんね。。


3位指名はディオスバリエンテ(牡)。
父はロードカナロア、母はディアデラノビア(父)。
生産はノーザンF、馬主はキャロットF、美浦・堀宣行厩舎所属。

母は牝馬重賞3勝、GⅠでも3着3回を記録した活躍馬。
きょうだいには牝馬重賞3勝の3/4半姉ディアデラマドレ、GⅢマーチS2着の3/4半兄ディアデルレイ、GⅢ小倉記念2着の半兄サンマルティン、重賞2勝のドレッドノータスと、4頭のOP馬が出ています。

血統は3/4半兄の1頭カウディーリョのレビューを参考に。

本馬はRaise a Native5×5クロス持ち。
ロードカナロアはクロスの濃い配合ですから、母が異系配合メインというのはバランスが取れています。
あとは、Nureyevの増幅でパワーを補強できれば…ですが、そういった仕掛けはありません。
成長はきょうだい達同様やや遅めのタイプでしょうか。

ここまでの戦績は3戦1勝。
さすがに新馬勝ち直後に皐月賞馬エフフォーリアが勝った共同通信杯への挑戦は分が悪く11着に敗れましたが、その後プリンシパルS2着とダービーの出走権は逃したものの素質の片鱗は見せています。


4位指名はクイーンズキトゥン(牝)。
父はディープインパクト、母はステファニーズキトゥン(父Kitten's Joy)。
生産はノーザンF、馬主はサンデーR、美浦・藤沢和雄厩舎所属。

母は米国でBCブリーダーズカップフィリー&メアターフ・フラワーボールS連覇などGⅠ5勝を含む重賞9勝(全11勝)を挙げた名牝です。
ただ、全姉カトゥルスフェリスは現1勝と期待ほどの成績は残せていません。

血統はそのカトゥルスフェリスのレビューから。
Alzao≒El Prado≒Storm Catの3×3・4相似クロスが最大の特徴です。
Turn-toからSir GaylordとHail to Reasonの影響が濃い配合と言うのがポイントですね。

ここまでの戦績は2戦未勝利。
姉同様に馬格がない馬で、能力などよりそこが好結果に結びついていない要因に思えます。
まずは馬体を増やすことが先決ですね。


5位指名はメルカデオ(牡)。
父はディープインパクト、母はワッツダチャンセズ(父Diamond Green)。
生産は追分F、馬主はG1レーシング、栗東・中内田充正厩舎所属。

母は米芝GⅠビヴァリーディーSなど重賞3勝。
全姉ロッタチャンセズは現1勝。

血統はNorthern Dancer5×5・5、Halo≒Sir Ivor3・5×5クロスに、Alzao≒Green Desert3×3相似クロスを持ちます。
ディープの配合のキモを抑えています…が、実はサンプルが少ないとはいえディープ産駒でSir Ivorクロスって成功例が少ないんですよね。。
考えるに、柔らかくなりすぎてパワーが足りなくなることが原因でしょうか。

ここまでの戦績は1戦未勝利。
3月の未勝利戦で8着に終わっています。
やはりパワーが足りないのか、晩成傾向があるようです。


6位指名はアスコルターレ(牡)。
父はドゥラメンテ、母はアスコルティ(父Danehill Dancer)。
生産はノーザンF、馬主はサンデーR、栗東・西村真幸厩舎所属。

母は2勝ですが、祖母リッスンは英GⅠフィリーズマイル勝ち馬です。
おばタッチングスピーチはGⅡローズS勝ち馬、おじサトノルークスはGⅠ菊花賞2着馬ですね。
半兄アストンクリントンは現1勝。

血統はRaise a Native5×5クロス持ちです。

ドゥラメンテ産駒で結果が出ているのはMr. ProspectorクロスとShirley Heights持ち。
稼ぎ頭の弥生賞勝ち馬タイトルホルダーは母父MotivatorがMotivatorとMr. Prospector、Nureyev≒Sadler's Wellsで脈絡。
さらに、Mill ReefとNorthern Dancerクロスでラストタイクーンを増幅していますね。
端的に言えばキングカメハメハの血を増幅した父母相似配合が有効、ということ。

またドゥラメンテ自身は3歳クラシック二冠馬ですが、馬体は柔らかく緩さがある=晩成傾向のあるタイプですから、パワーを増幅する仕掛けが必須と思っています。
キングカメハメハ産駒のロードカナロア同様、産駒はNureyevをクロスしてやるのが成功パターンになる予感がします。

本馬はMr. Prospectorクロスを持たないものの、Nureyev≒Sadler's WellsとMill Reefと≒Riverman、Raise a Nativeクロスで祖母リッスンがキングカメハメハを緩く増幅しています。
また、血統全体でもGraustark=His Majesty、Buckpasser、Tudor Minstrel、Grey Sovereignなど5代外でもクロスが発生。
それらは総じてパワーを増幅する血になっていますね。

ここまでの戦績は6戦3勝。
もみじS、LマーガレットSと短距離OPを2勝しています。
ドゥラメンテは自分を出すというより、母の個性を引き出すタイプに思えます。
母が短距離馬の本馬は同様に短距離タイプ、母が芝2600mのOP丹頂Sを勝ったメーヴェの仔タイトルホルダーは2000m以上に適性が。
キングストンボーイは母が芝1400mの重賞勝ち馬ですが、母母父シェイディハイツのスタミナが隔世遺伝したタイプですね。


7位指名はリッケンバッカー(牡)。
父はロードカナロア、母はシティウェルズ(父City Zip)。
生産は岡田牧場、馬主は安原浩司氏、栗東・西村真幸厩舎所属。

母は海外2勝、GⅢオンタリオコリーンSで3着に入着しています。
近親に活躍馬はいないようです。
半姉グラッツィエディオはJRA未勝利(門別で1勝)。

血統はNorthern Dancer6・6・8・5×7・4×5、Mr. Prospector4×4、In Reality5×5クロス持ち。
さらにNureyev≒Sadler's Wells5×3も持っている、父母相似配合の持ち主です。
ロードカナロア産駒のキモであるNureyevクロスと、In Realityクロスでパワーを増幅した好配合です。
ただ、母・母父ともにマイラーですから長めの距離に適性はないでしょうね。

ここまでの戦績は8戦1勝。
初勝利までは6戦を擁しましたが、格上挑戦で臨んだGⅢアーリントンカップを10人気2着、そしてGⅠNHKマイルカップでも11人気ながら4着しています。


8位指名はリスカム(牡)。
父はモーリス、母はアルコセニョーラ(父ステイゴールド)。
生産は畠山牧場、馬主は寺田寿男氏、栗東・昆貢厩舎所属。

母はGⅢ新潟記念の勝ち馬。
ただ、きょうだいは6頭の内勝ち上ったのは半姉エンカンタドーラ(1勝)のみです。

血統はサンデーサイレンス4×3、ノーザンテースト5×5、Riverman5×5クロス持ち。
また、上記クロスから発展するランニングヒロイン≒ステイゴールドの3×2という濃い相似クロス持ち。
さらに曾祖母ジョイデソアーがカーネギーを増幅しており、父母相似配合になっています。
クロスの内容からはあまり早期から能力を発揮できないタイプでしょうか…。

ここまでの戦績は6戦1勝。
先日の芝1400m戦で初勝利を挙げました。
モーリス産駒らしい先行タイプのマイラーです。


9位指名はアップリバー(牝)。
父はスクリーンヒーロー、母はクイーンビーⅡ(父Le Havre)。
生産はノーザンF、馬主は平田修氏、美浦・牧光二厩舎所属。

母は海外4勝、仏GⅢカルヴァドス賞に勝っています。
半姉ロジアイリッシュは現2勝。

血統はNorthern Dancer5・5×5・9・7・5、Danzig4×4クロス持ち。
とにかくパワーを増幅する、というコンセプトの配合になっています。

ここまでの戦績は9戦1勝、3月のダート1200m未勝利戦で待望の初勝利を挙げました。
パワーが強く出たため芝では斬れず、現状ではダートのほうが良さそうです。


10位指名はハクビ(牝)。
父はエピファネイア、母はシラユキ(父クロフネ)。
生産はノーザンF、馬主は泉新キャピタル、栗東・高野友和厩舎所属。

母の戦績は6戦1勝でしたが、最低着順は4着と堅実なタイプでした。
近親はおじシャインレッドがJGⅢ新潟ジャンプS2着と、平場での活躍馬はいません。
ただ、曾祖母は数々の活躍馬を輩出したトキオリアリティーですね。
初仔の半兄アネクスペクティドは未勝利。

血統はサンデーサイレンス4×4クロス持ち。
柔らかいエピファネイアにクロフネ産駒の母のパワーを補充する狙いでしょうか。

本馬の成績は6戦未勝利。
3着2回に前走金沢の交流戦では2着しています。


現在ふくいしさんはプラス計上ながら8位と重賞勝ち馬を指名していないこともあり順位はあまり振るいません。
ま、さすがにレジェンドとはいえ毎回優勝されるとこっちも困りますからね(笑)。
ただ、来期に向けてはすでに牙を研いでいるかも知れません…。


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